歯原性上皮の腫瘍化や分化・進展に関わる細胞増殖・分解の制御分子を検索し、骨内微小環境下での低酸素状態関連分子についても検討した。増殖因子受容体EGFR、HER2-4は歯原性上皮に発現し、EGFRとHER4の発現が顕著だった。これらの分子の遺伝子異常はみられなかった。オートファジー関連分子ATG7、LC3、p62は、主として基底膜近傍の歯原性上皮性細胞に発現した。顆粒細胞型エナメル上皮腫での発現は顕著だった。低酸素状態関連分子HIF-1、CA IXの発現は、歯嚢よりエナメル上皮腫で高く、充実性エナメル上皮腫で単嚢胞性エナメル上皮腫より高い傾向を示した。CD34陽性新生血管については計測中である。
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