18F-FDG-PET-CTに関して:口腔がんでリンパ節転移を疑う患者に施される頸部廓清の領域が広範囲になるほど手術側とは反対の僧帽筋や胸鎖乳突筋に18F-FDGの集積が認められる。従って、再発やリンパ節転移を疑う場合にはその変化を頭に留めて評価する必要があることを示した。舌がん手術後について、術前と術後の18F-FDGの集積を比較検討することによりその集積が術前では、舌尖部に限局していたものが切除後は後方部に変化することも確認した。 Dynamic MR sialographyに関して:放射線治療後を含む口腔乾燥症患者に対してDynamic MR sialographyによる評価を行い、その有効性を明らかにすることができた。具体的には、これ迄示してきたDynamic MR sialographyにおけるDynamic Curveの特異性及びそのデータより算出される変化率がボランティアや患者数を増していくことで再評価できたことで予後と変化率の値が大いに関係しておりその有効性を実証することができた。 MR スペクトロスコピーに関して:正常者ボランティア5名について、口腔・顎・顔面領域におけるMR スペクトロスコピーを撮像した。同時にその成分分析を行い、データとして算出した。しかしながら画像自体に脂肪成分が多く正確な分析ができないため、cholineとcitrateの量及びcholine/citrateを数値化は不可能であった。今後は装置及びソフトウエアの改良により検討を続けていく予定にしている。
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