研究課題
基盤研究(C)
気道炎症を有している野生型マウスに腫瘍細胞を移入すると、対照群に比べて肺転移が増強していたが、炎症反応を調節しているサイトカインIL-10を欠損マウスでは著明に抑制されていた。この作用機序として、炎症細胞、抗体産生、およびサイトカイン・ケモカイン等を介した仕組みが示唆された。次に、浮遊細胞塊形成法を用いて扁平上皮癌細胞から癌細胞を生み出すと考えられている癌幹細胞(様)の亜集団を純化し、癌遺伝子Aktが癌幹細胞の機能発現に関わっていることを示した。さらに、腫瘍抗原やサイトカインによって腫瘍増殖を調節できることを示した。以上より、これらの事実は癌の制御を検討する上で有用であろう。
免疫学、腫瘍学