研究課題/領域番号 |
24592852
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研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
飯田 幸弘 朝日大学, 歯学部, 講師 (60350873)
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キーワード | 嚥下障害 / ビデオ嚥下造影検査 / 三次元画像構築 |
研究概要 |
<撮影システムの改良> 透視画像から三次元画像を得るために,画像アプリケーション(TomoShop F3 Edition,緑野リサーチ:以下TomoShop)を採用した.当初の計画では二方向からX線透視装置を用いて三次元画像構築の元データを取得する予定であった。しかし,TomoShopは,被写体が一回転する様相を撮影するだけで三次元画像構築を可能とする.このため,従来の透視装置に特殊な加工をすることなく容易に三次元画像構築の元となるデータを収集可能となった.生体のX線透過性を模したファントムを撮影し,三次元像構築を試み,成功している. 得られた研究成果を「X 線透視画像を用いた三次元再構築」として学会発表した.また,ファントムの表面に,ヨード系造影剤を満たした血管留置カテーテルを貼付した状態で三次元画像構築を行っている.得られた成果を演題名「X線透視装置を用いた頭部ファントム三次元画像構築」として発表を行っている.更に,健常成人に本システムで撮影を行い,三次元画像構築に成功している.これは平成26年度に発表予定である. <透視装置を用いた三次元画像構築> トモシンセシス法と呼ばれる撮影が可能なX線透視装置を用いた多断層面画像構築を行っている.これは京都の島津製作所にて行った.トモシンセシス法を用いれば2.5秒程度で生体の多断層面撮影が可能と思われる.得られた成果は平成26年度に発表予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
X線透視装置を用いて撮影したファントム,および生体の三次元画像構築に成功している.
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今後の研究の推進方策 |
ファントムの画像データ取得は十分であるが,生体のX線透視画像データが少ない.そのため,引き続き生体画像データの蓄積を行う. 当初の計画では二方向からのX線透視撮影で三次元画像構築を行う予定であった.しかし,画像処理アプリケーションを用いることによって,一方向からの撮影のみで三次元画像構築が可能となったため,研究手法を変更している.一方向からの撮影で三次元画像構築が可能となれば,特殊なX線透視装置を用いること無く,広く普及しているX線透視装置のみで撮影が可能であり,汎用性が高い研究となると思われる. また,トモシンセシス撮影法を用いて生体の多断層面撮影については,撮影装置が主研究者の施設に稼働しておらず,撮影データの収集に協力を要請できる施設を模索中である.
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次年度の研究費の使用計画 |
研究途中に,予定していた方法よりも良い方法で三次元画像構築が可能なことが判明したため研究方法の見直し,変更を行った. 生体の画像データを記録する媒体(デジタルビデオテープ,ハードディスクなど)の購入に使用する. また,国内外の学会発表,論文発表を行う.
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