研究課題/領域番号 |
24592854
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
中野 芳朗 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (30360267)
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研究分担者 |
玉置 知子(橋本知子) 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10172868)
岸本 裕充 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (30291818)
野口 一馬 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (50309473)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | Gorlin症候群 / ヘッジホッグ / PTCH1 / 角化嚢胞性歯原性腫瘍 / 分化 |
研究実績の概要 |
1)Gorlin症候群患者由来の皮膚線維芽細胞 (PTCH1+/-)と正常人由来皮膚線維芽細胞(PTCH1+/+)とのDNA damage後の反応性の違いを解析する事を目的として、DNA damage処理20時間後におけるDNA damage関連蛋白の変化を調べたが、その反応性に大きな差は認められなかった。また今回分離株化した角化嚢胞性歯原性腫瘍(KCOT)由来のKCOT2細胞(遺伝型はPTCH1-/-)NS11細胞(遺伝型はPTCH1+/-)でも同様の反応性を調べたが大きな差は見つけられなかった。 2)腫瘍化に伴いその存在・形態の変化が報告されているヘッジホッグ伝達系の場として知られるprimary ciliaは、Gorlin症候群患者由来の皮膚線維芽細胞 、正常人由来皮膚線維芽細胞、Gorlin症候群患者及び弧発性のKCOTから樹立したKCOTの細胞株いずれにも存在する事が確認できたが、SMO、PTCH1、GLIファミリーのciliaにおける動態は抗体がよく働かなく検証できなかった。現在GFPを付けたSMO、PTCH1、GLIを細胞に導入することにより検定を行っている。 3)我々がGorlin症候群患者及び弧発性のKCOTから樹立したKCOTの細胞株(NS11、KCOT2)の詳細な解析を行った。これらの細胞系はカルシウム濃度を上げる事により形態の変化(錯角化及びnodule形成)を示すが、この変化に伴いE-cadherin、N-cadherin、vimentin、β-catenin、Snail、Slug、Bmi1などepithelial-mesenchymal transition時に変化する蛋白の変動が見られた。 またこれら細胞では、幹細胞のマーカーとして知られるCD44、SOX2の発現が両細胞で確認され、カルシウム濃度を変化させると同様に変化する事も判明した。
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