研究実績の概要 |
24年度、25年度はファイル等により根管模型へ作用するトルク、荷重が共に独立であるとするモデルに基づき、2つの異なる任意時刻間で観察されるのトルク値、荷重値を2次元直交座標系上での連続するデータ点運動と捉え、その軌跡の解析を行う根管形成操作解析システムの開発を行なってきた。その過程で2次元直交座標系上の単純な運動軌跡を判定、抽出する方法を開発し、学会発表を行った。平成26年度はこれまで行ってきた根管模型に負荷される力学的作用の解析に加え、より直接的に根管形成時のファイルあるいは手指等の3次元運動解析が可能となるよう検討を行った。検討に用いた3次元運動解析装置(VICON: Vicon Motion Systems, UK)は複数の高速度カメラから同期して取得された画像を利用し、マーカー点のトラッキングを行って、その3次元位置を幾何学的原理から算出するものであり、記録画像のフレームレートと同期したアナログ入力機能を有している。このアナログ入力機能を用い、同装置にこれまでに開発を行なってきたトルク、荷重センサシステムを接続することにより、ファイル等の運動に加えて根管模型へ作用するトルク、荷重を同期記録することが可能である。本年度はシステム開発に係る技術の検討、装置およびソフトウエア開発を行なった。また実験遂行のため倫理審査受審(新潟大学歯学部倫理委員会:承認番号26-R46-12-10)を行った。
|