研究課題/領域番号 |
24592890
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
阿南 壽 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (80158732)
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研究分担者 |
諸冨 孝彦 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (10347677)
泉 利雄 福岡歯科大学, 歯学部, 准教授 (40248547)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | PSリポソーム / 生体活性ガラス / 骨形成 / μCT / 創傷治癒 / 再生医療 |
研究実績の概要 |
細胞質リン脂質であるホスファチジルセリンで作成したリポソーム(PSリポソーム)はミクログリア/マクロファージに貪食された後、プロスタグランジンE2(PGE2)の産生を促す。この際、PSリポソームは誘導型酵素であるシクロオキシゲナーゼ-2を誘導しないが、プロスタグランジン合成酵素であるmPGES-2を誘導することによりPGE2の産生を促すことが最近明らかになった。一方、生体活性ガラス (bioactive glass 以下 BAG) は、骨伝導能があり、骨芽細胞の活性を高めることや破骨細胞増加の抑制により骨補填材としての期待が寄せられている。 そこで今回、ラット頭蓋冠骨欠損モデルを用いて、PSリポソームと生体親和性に富むBAGが骨窩洞内の骨形成に及ぼす影響についてμCTを用いて検索した。その結果、無添加のコントロール群では実験期間を通して骨欠損部に硬組織形成は認められなかった。BAG群では、処置後2週齢骨欠損部において、BAG周囲に硬組織の形成像はほとんど認められなかった。処置後4週齢では、BAGを核にして、新規の硬組織様石灰化物が少数、散在性に認められた。8週齢では、骨欠損部にBAGを中心にして不透過性の亢進した像が多数認められた。一方、BAG + PSリポソーム添加群では処置後4週目から骨欠損部にBAGを中心にして不透過性の亢進した骨形成像が認められた。また、根尖切除部の骨創腔内にPSリポソームとBAGを填入することにより、処置後4週目では活発な骨形成像が観察され、窩洞内は新生骨組織により満たされていた。以上のことより、PSリポソームとBAGとの併用により、骨窩洞内の骨形成が促進される可能性が示唆された。
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