ヒューマンエラー削減に繋がる教育のために“見るポイント”を指導した学生(視線教育型)と指導していない学生(従来型)の器具渡しの一連の動作について眼球運動を測定し,エラーの発生率と視線の配り方の比較・分析を行った.その結果,講義のみによる教育ではエラー削減にまでは至らなかったが,視線の配り方に変化がみられた.視線教育型では視線に無駄が少なく課題に集中できるためエラー削減や作業の効率化に繋がると考える.また,迷いや不安が視線に反映されることで,エラーを起こす可能性の高い学生を選別し指導することも可能である.以上から実習の教育効果を評価する方法の1つとして眼球運動の測定は有効であると結論される.
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