研究課題/領域番号 |
24592894
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
大畑 昇 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 特任教授 (60002185)
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研究分担者 |
有馬 太郎 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (80346452)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 筋・筋膜性疼痛 / 筋電計 / ブラキシズム / 精神的ストレス |
研究概要 |
顎関節症の一型である筋・筋膜性疼痛は咀嚼筋の慢性で持続性、低等度の疼痛で、開口障害を伴うことがある。 一般的に「ブラキシズム」と呼ばれる歯のくいしばりや歯ぎしりが筋・筋膜性疼痛の原因であるとされてきた。 しかし我々を含め数多くの検証実験を行ったが、未だに科学的に解明されていない。 本研究は、筋・筋膜性疼痛における、国際学会で討論された最新の病因仮説に基づいた臨床研究を行い、筋・筋膜性疼痛発生機序の一部を理解する事を目的とした。 具体的には本事業を実施するためには1. 咬合力計とその咬合力を被験者本人にフィードバックする装置の開発、2. 実験的ブラキシズム活動発生時の咀嚼筋内血流計と血液組成動態測定装置の開発、3. 精神的ストレス度を推し量るための自律神経反応測定装置の開発、4. 1-3の装置を同時計測できるシステムの構築、が必要である。 測定装置を極力自作にして経費を抑え、そのかわり連帯研究者(デンマーク、オーフス大学)の研究室に出向き、実験セットアップのための情報収集と研究打ち合わせを行った。 そのため平成24年度中に実験セットアップが完了し、予備実験を開始する準備が整った。 最終的に最大咬合力の10%程度という微小な筋活動で2時間という長時間に渡る持続的くいしばり(ブラキシズムを模写した実験的咀嚼筋活動)をバイオフィードバックを用いて行い、この時の咀嚼筋内の血液組成・血流動態と被験者の精神的ストレス状態を計測できるようになった。 予備実験が完了し次第本実験に入る予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
平成24年度中に連携研究者と研究打ち合わせや、学会参加などで情報収集し、実験プロトコルの完成と実験セットアップの完了まで行い、予備実験に入られるようになったから。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年6月には予備実験が完了する予定である。 予備実験が完了すれば直ちに本実験に入る。 本実験に要する期間は半年程度と予想している。 本実験測定と同時進行で発表論文のIntroductionとMaterials and methodsセクションを書き始める。
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次年度の研究費の使用計画 |
経費節約などで290,633円の未使用額が発生したが、予備実験結果について連携研究者と研究打ち合わせ、実験プロトコルの修正などをおこなうための旅費が必要となったため25年度の研究費と共に全額使用予定である。 あとは分析のためのコンピュータやソフトウエア、ストレージでバイス、筋電計等の電極ジェルなど、消耗品の購入の予定。
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