研究課題/領域番号 |
24592922
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
桑鶴 利香 九州大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (20325567)
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研究分担者 |
築山 能大 九州大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (10236870)
古谷野 潔 九州大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (50195872)
郡 英寛 九州大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (70589621)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 睡眠時ブラキシズム / 補綴装置 / スプリント / 筋電図 |
研究概要 |
現有のブラキシズム測定装置と新規購入したブラキシズム測定装置の解析ソフトを同調させ、正常有歯顎者2名の覚醒時および睡眠時咬筋筋活動の測定を行い、測定誤差がないかどうか検証を行った。また、スプリント摩耗面の定量化を図るために、ブラキサー3名とコントロール1名の覚醒時および睡眠時のスプリント摩耗面を観察し、スプリント摩耗面評価システムを改良した。 正常有歯顎者である九州大学歯学部の学生および九州大学病院職員の中で、ブラキシズムの既往についてアメリカ睡眠学会のブラキサー判定基準(ASDA:1992)を満たす者で、筋電図により診断したブラキサー4名を選択(内1名脱落)した。また、九州大学歯学部の学生と九州大学病院職員の中から筋電図とASDA判定基準でブラキサーと診断されないコントロール4名を選択した。睡眠中装着するスプリントはスプリント成型器を用いて作製した。睡眠時咬筋筋活動の測定には、当講座で開発した携帯型筋電図測定システムと解析システムを用いた。データは測定後に回収し、パーソナルコンピュータを経由し、光磁気ディスクに格納した。睡眠時咬筋筋活動から得られたブラキシズムデータからイベント数、持続時間、筋活動量の3つのパラメータをコンピュータ上で算出し、ブラキシズムの回数、強さ、長さの変化などについて検討した。また、スプリント摩耗面診断ソフトにより摩耗面の解析を行った。その結果、ブラキサー群およびコントロール群の筋活動とスプリント摩耗面の程度に関連性は認められなかった。また、スプリント摩耗面を評価したところ、被験者数の不足から、スプリント摩耗面の厚み、観察期間を決定するには至らなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新規購入したブラキシズム測定装置と現有の装置との解析ソフトを同調させ、測定誤差があるかどうか検証を行うのに時間を要した。また、2次元で行うスプリント摩耗面の定量的評価では、3次元で行う評価よりも精度が劣るため、可能な限り精度が上がるようにスプリント摩耗面評価システムを改良するのに時間を要したため、被験者測定開始時期に後れを生じた。
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今後の研究の推進方策 |
本年度の結果を基に、被験者数を追加してさらに実験を行う。 また遊離端欠損患者を対象としたランダム化臨床試験(コホート研究)に着手、遂行する。
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次年度の研究費の使用計画 |
実験に伴う消耗品を購入する。患者を含む被験者データを取り扱うため、およびスプリント画像解析、筋電図解析のためのデータ解析用コンピュータを購入する。確実に被験者をフォローアップして実験を遂行するために、実験補助を雇用する。また、同様の研究を行っている研究者との研究打ち合わせを実施する。
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