研究課題/領域番号 |
24592922
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
桑鶴 利香 九州大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (20325567)
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研究分担者 |
築山 能大 九州大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (10236870)
古谷野 潔 九州大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (50195872)
郡 英寛 九州大学, 歯学研究科(研究院), 研究員 (70589621)
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キーワード | 睡眠時ブラキシズム / 補綴装置 / スプリント / プロトコール |
研究概要 |
正常有歯顎者である九州大学歯学部の学生および九州大学病院職員の中からブラキサー判定基準(ASDA:1992)を満たす者で,筋電図により診断したブラキサー群8名を選択し,九州大学歯学部の学生と九州大学病院職員の中からコントロール群8名を選択した. すべての被験者に対し睡眠中に装着するスプリントはスプリント成型器を用いて作製した.睡眠時咬筋筋活動から得られたブラキシズムデータから,ブラキシズムの回数,強さ,長さの変化などを解析した.また,筋電図により診断したブラキシズムに対し,ブラキシズム診断用スプリントを用い,その有用性について検討した.ブラキシズム診断用スプリントは,スプリント摩耗面解析ソフトにより解析した.その結果,ブラキサー群およびコントロール群の筋活動とスプリント摩耗面の程度に関連性は認められなかった.スプリント摩耗面を評価したところ,スプリント摩耗面の厚み,観察期間を決定するには至らなかった.しかしながら,厚み0.1㎜のスプリントの磨耗面は他の0.5mm,1mmのスプリントよりも磨耗面積が大きい傾向にあった. 一方,ブラキサー群4名に対して簡易型歯ぎしりセンサーによる測定を行い,ブラキシズムレベルとスプリント摩耗面の程度を3段階で評価したところ,8名中6名が中程度であった. 遊離端欠損の補綴治療予定患者から本研究の被験者のリクルートを行い,臨床診査を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2台のブラキシズム測定装置のうち被験者に貸与していた1台が破損し,計測不能となった.また測定装置の1台は,電極連結部コネクタの不調から,測定データのアーチファクトが大きく,解析可能なデータの採取が出来なかった.この間,簡易型歯ぎしりセンサーを用いてデータ採取を試みたが,研究内容に反映できる結果が得られなかった.そこで,改めて被験者に睡眠時筋活動の測定を依頼することとなったため.
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今後の研究の推進方策 |
これまでの結果を基に,被験者数を追加してさらに実験を行う。また遊離端欠損患者を対象としたランダム化臨床試験(コホート研究)を遂行する。
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次年度の研究費の使用計画 |
2台のブラキシズム測定装置のうち被験者に貸与していた1台が破損し,計測不能となった.また測定装置の1台は,解析可能なデータの採取が出来なかった.この間,簡易型歯ぎしりセンサーを用いてデータ採取を試みたが,研究内容に反映できる結果が得られなかったため. 実験に伴う消耗品を購入する。他の実験で使用している同類の機器を修理し,電極ケーブル,解析用パーソナルコンピュータ,解析ソフト等を購入する.研究促進のために実験補助者を2名雇用し,実験計画の促進を行い,確実に被験者をフォローアップして実験を遂行する.また,同様の研究を行っている研究者との研究打ち合わせを実施し,学会にて研究結果を発表する.
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