本研究では、電子伝達体類を含有するプライマーを試作し、象牙質の接着に対する効果を調べるとともに、その接着メカニズムについて分析することを目的とした。 結論として、特定のクロロフィル誘導体(CLD)と2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)を含有するプライマーが、象牙質と4-META/MMA-TBBレジンの接着強さを改善した。さらに、示差走査熱量計(DSC)分析の結果、CLDには濃度依存性に4-META/MMA-TBBレジンの重合促進効果が認められた。したがって、エッチングされた象牙質に浸透したレジンの重合をCLDが促進していることが高い接着強さに寄与していることが示唆された。
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