研究課題/領域番号 |
24592929
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
和嶋 浩一 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (70138105)
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キーワード | 顎関節症 / 筋緊張 / 中枢性筋緊張抑制障害 / 中枢性緊張性伸張反射亢進 |
研究概要 |
1.顎関節症患者の筋緊張(固縮)の程度を開口抵抗力として数値で捉え、客観的に評価することを目的に研究している。開口抵抗力測定の再現性を高める測定条件として至適開口速度を検討した。方法 試作測定器の仕様;測定器の最大開口量は20mmで、開口速度50mm/分から600mm/分に設定でき、測定中の開口速度は抵抗にかかわらず一定。測定時荷重は上限200Nとして自動可変式。開口抵抗力測定の概要;被験者を安静状態におき、口腔内に2枚の咬合面板治具を挿入し上下顎の咬合面に接触させる。上顎は不動、下顎に接する治具を機械的に動かして開口させ、顎の抵抗力を連続的に測定する。下顎を拘束せず、可及的緊張を除き、被験者が随意、不随意的に下顎を動かさないために、舌尖を下顎咬合面板に軽く接触させる。開口速度を50mm/分から600mm/分まで変化させて、各開口速度で開口抵抗力を測定し、最も再現性の高い開口速度を探した。 結果;開口速度が遅いと開口初期に下顎が治具と離開して開口抵抗力が計測できない場合がある。開口速度が速いと開口による抵抗力が増す傾向にあるが、測定値のばらつきが少なかった。今後、今回の研究で得られて測定条件により顎関節症患者の筋緊張(固縮)の程度を開口抵抗力として数値で評価する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度、筋緊張(固縮)の程度を開口抵抗力として数値で捉えるための筋緊張検査機器は、既製の測定機器は皆無であったために、全くの新規の開発を行わなければならず開発が遅延した。今年度、試作機を改良を繰り返し、実際に実験に供する事ができる測定器を完成させた。
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今後の研究の推進方策 |
完成した開口抵抗力測定機器に至適測定条件を設定し、筋性顎関節症患者のアゴのこわばり、筋緊張(固縮)の程度を開口抵抗力として測定する。 顎関節症症状のない、ボランティアで計測を行い、開口抵抗力の標準範囲を求める。 顎関節症患者で計測し、標準範囲を超える患者群と、越えない患者群の二群に分けて、自律神経緊張度を評価する。
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次年度の研究費の使用計画 |
精神的緊張による自律神経系活動変化の評価の為の機器がVersionUpのため、購入できず、研究が行えなかったために、必要費用の支出がなかったため。 自律神経系活動変化の評価の為の機器を購入し、研究活動を行うために支出する。
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