失われた歯の代替として埋入したインプラント(人工歯根)は、患者のQOLの向上に重要な役割を果たしている。本研究の目的は、機械受容神経の再生機構を解明し、メカノセンサーを有する新規インプラント(人工歯根)を開発することである。 歯根膜細胞および骨芽細胞へのメカニカルストレス負荷により、細胞特異的に発現上昇する神経栄養因子および神経伝達物質が解明され、遺伝子発現パターン解析から数種のシグナル伝達経路が示唆された。これらの結果は、天然歯根に近く、咬み心地のいい、また、外傷性の咬合力を抑制する生理機能も発揮できるメカノセンサーを有する人工歯根への応用が期待される。
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