研究課題/領域番号 |
24592964
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
草野 薫 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (80382498)
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研究分担者 |
西村 学子 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (10337040)
伊藤 勝敏 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (50433438)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 歯科インプラント / インプラント周囲炎 / 表面形状 / 細胞増殖 / 細胞接着 |
研究実績の概要 |
歯科インプラント(以下:インプラント)は感染に弱いとされ、天然歯とのインプラントの大きな違いは、歯牙と上皮、インプラントと上皮の接着様式にある。接着の弱いインプラント周囲上皮では天然歯周囲上皮と比較し、容易に細菌が侵入し、炎症が置きやすい状況にある。歯周疾患に罹患していない天然歯は寿命が長く、その要因として付着上皮が炎症のバリアーとして働いていることがあげられる。インプラントの恒久性をめざすべく、インプラントに天然歯と同様の付着上皮のリシーリング(再付着)による炎症の下方進展を防御することが、直接的に抗細菌作用備え持つ付着上皮をインプラント界面に維持させることが出来ると考える。本研究では、抗細菌作用備え、防御機構をもつ付着上皮が、どのような形態、形状においてインプラント界面で強固なリシーリング(再付着)を獲得し、恒常的なインプラント周囲組織の感染防御機構明らかにすることを目的とする。 EPO-TEK にて作製された各種表面形状のインプラントサ ーフェースレプリカを用い、インプラント周囲関連細胞のヒト口腔上皮細胞(OE)、ヒト歯肉線維芽細胞(HGF)を24穴細胞培養用プレート内にて配置した試料上に、播種し培養した。それぞれの細胞の各時期に、トリプシンEDTAにて細胞を浮遊させ、Bio-Rad社製全自動セルカウンターにて細胞数をカウントした。ヒト口腔上皮細胞(OE)、ヒト歯肉線維芽細胞(HGF)は時間経過とともに増加しており、走査型電子顕微鏡で細胞形態、細胞進展を観察したところ、細胞間距離をが近接した際に増殖傾向が増す傾向にあった。また、上皮細胞における代表的な接着分子であるE-カドヘリンはヒト口腔上皮細胞(OE)増殖時に発現が強く、インプラントにおいて、分子的にも、細胞形態的にもそれぞれシーリング効果により、抗炎症性との関係密接であると考える。
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