| 研究課題/領域番号 |
24592966
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| 研究機関 | 昭和大学 |
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研究代表者 |
柴田 陽 昭和大学, 歯学部, 講師 (30327936)
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| 研究分担者 |
宮崎 隆 昭和大学, 歯学部, 教授 (40175617)
美島 健二 昭和大学, 歯学部, 教授 (50275343)
山田 篤 昭和大学, 歯学部, 講師 (50407558)
吉田 美智 昭和大学, 歯学部, 助教 (50555109)
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| 研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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| キーワード | チタン / インプラント / 酸化ストレス / 陽極酸化処理 / 石灰化組織 |
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| 研究実績の概要 |
インプラント埋入時の創傷治癒に関連する血管内皮細胞，歯肉上皮の基底細胞さらにマクロファージは，酸化ストレスの影響により再生能力が低下することが報告されている．酸素供給ができない金属チタン表面では接着細胞の酸化ストレスが上昇するため，インプラント埋入後の創傷治癒が遅延される．これは細胞内ミトコンドリアの呼吸抑制により細胞内で活性酸素が発生し，接着細胞の抗酸化物質（還元型グルタチオン）が減少する（＝酸化ストレス上昇）ためと考えられている．したがってチタンインプラントでは表面改質により接着細胞への酸素供給を行い，酸化ストレス抑制による創傷治癒を促進することが重要である．リン酸二水素ナトリウム溶液中でのチタン放電陽極酸化処理は，アモルファスのチタンマトリクスを成長させる．このチタン酸化膜内にはTi4+とO2- の正孔電子対が残存しており，大気中の酸素や水分と反応することで，ヒドロキシラジカルと親水基が維持される．放電陽極酸化チタンプレートを培養液に浸漬すると，表面ヒドロキシラジカルの分解により，経時的な溶存酸素濃度が上昇する．酸素供給が回復した結果，表面に接着した細胞の還元型グルタチオン減少は，細胞培養用カルチャープレート上の細胞と同等に改善された．放電陽極酸化処理したチタン表面では，体液中の水分と接触することにより，親水性官能基とヒドロキシラジカルを発生する．親水性官能基は骨芽細胞の接着と分化を促進し，石灰化組織をチタン表面に形成する．ヒドロキシラジカルはチタン表面に限局した酸化作用により，天然の酸化酵素であるリシルオキシダーゼと同様にコラーゲンマトリクスの架橋を促進し，石灰化組織の物理的特性（硬さ・弾性係数）を向上せることが判明した．
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