処置群(n=8)では、直径5mmの粘膜欠損は、周囲粘膜から中心に向かって上皮が進展していくパターンがみられた。約2週間後、上皮形成面積は平均12.56mm2、瘢痕拘縮率は約36%であった。一方、無処置群(n=7)は、上皮形成面積は平均7.46 mm2、瘢痕拘縮率は約62%であった。LYDEXでは、無処置群に比べて粘膜増生が速く、粘膜欠損部位を早く覆うため、瘢痕拘縮率が低くなることが示唆された。同様の実験方法で、LYDEXにFGF-2を添加した(n=4)。処置後2週間で、上皮形成面積は平均15.11mm2、瘢痕拘縮率は23%であった。FGF-2は口腔粘膜修復を加速させ、瘢痕拘縮を抑制する。
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