顎関節内障で生じる顎関節の線維性癒着にテネイシンC (TNC)がどのように関与しているかを、野生型(WT)マウスとTNCノックアウト(TNCKO)マウスに過開口運動を加え、顎関節線維性癒着モデルを作製し、細胞接着に関係するフィブロネクチン (FN)の発現と筋線維芽細胞の存在を示すα-smooth muscle actin(α-SMA)の発現を調べることによって検討した。その結果、TNCKOマウスではWTより関節円板の線維性癒着が遅れ、FNとα-SMAのタンパクの発現は、TNCKOマウスではWTより少なかった。ゆえにTNCは顎関節の線維性癒着の促進において重要な役割を果たしている事が示唆された。
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