研究課題/領域番号 |
24593001
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
淀川 慎太郎 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (60433439)
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キーワード | HOX遺伝子群 / ヒト歯髄由来幹細胞 / 分化誘導 |
研究概要 |
本研究はヒト歯髄から幹細胞を分離し、① 形態形成調節遺伝子HOX遺伝子群の発現パターン解析を行う② HOX遺伝子群の発現制御を行ない、ヒト歯髄由来幹細胞を任意の組織・臓器に分化誘導する、ことを目的としている。平成24年度の実験から無視しがたい実験データのばらつき問題が生じたことで遅延が生じていた。そのため25年度は歯髄由来幹細胞のHOX遺伝子群発現パターン解析を中心に以下の実験を遂行した。i)-a 歯髄から幹細胞採取。 (ii) 幹細胞の分離・純化。(iii) リアルタイムPCRを用いた歯髄由来幹細胞のHOX遺伝子群発現解析。iv) リアルタイムPCRを用いた造血幹細胞、間葉系幹細胞のHOX遺伝子群発現解析。(v) リアルタイムPCRを用いた正常組織(臨床サンプル、cell line)のHOX遺伝子群発現解析。また、実験の遅延を改善するためコマーシャルベースヒト歯髄由来幹細胞による発現解析も同時に行なった。一部コマーシャルベース幹細胞と当施設で立ち上げた幹細胞間でデータが合致しない部分が見られた(結果未公表)。平成26年度は歯髄由来幹細胞のHOX遺伝子群発現パターン制御と分化誘導を行なう予定としている。そのためのベクター作成を行なっているがシャトルベクターを用いた強制発現の実験が上手くいかず、今年度中に研究代表者が提携先である北海道大学遺伝子病制御研究所幹細胞生物学分野へ出向し実験を行う予定としている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コマーシャルベース幹細胞とオリジナル間細胞間でのデータの不一致、強制発現実験系の遅延。前年度から進展はあるがデータの評価に問題が生じている。
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今後の研究の推進方策 |
今年度で予定していた成果をだすため、代表者が実験協力を仰いでいる北海道大学遺伝子病制御研究所幹細胞生物学分野へ数ヶ月出向し実験を行う予定としている。
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次年度の研究費の使用計画 |
現在まで既存の実験器具、試薬(当施設及び協力先実験室等)で実験を行っていること、予定していたより実験の遅延が生じていることから差額が生じている。 本年度、代表者が実験の遅延を解消するため、研究活動に専念する予定である。そこでテクニシャンを含めた外注実験も行なう予定で予算を使用することとしている。また、海外の有力ペーパーへの投稿も計画している。
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