研究課題
検診には集団(対策型)検診と個別(任意型)検診があり、口腔がんは費用対効果、検診対象者のコンプライアンスを向上の点から、集団検診よりも各診療室での個別検診が望ましい。口腔は他臓器と異なり直視直達が可能であることが大きな特徴の一つである。これは歯科治療を受ける機会自体が口腔がんのスクリーニングになり得ることを意味する。2012年より稼働した「口腔がん検診ナビシステム」は一般開業歯科医院から個別検診において寄せられた質問に東京歯科大学口腔外科学講座がコントロールセンターとして回答するものであるが、精査の必要性や高次医療機関への紹介をサポートする役割のほか、チェアサイドで専門医の意見が聞ける点が特徴であり、このシステムを全国に普及させ口腔がん検診の標準化を構築してきた。各診療所での診療時に歯科医師が口腔粘膜および舌や頬粘膜へも目を向け、何らかの病変があった際には「口腔がん検診ナビシステム」を活用してもらう。一般開業医をサポートすることで任意型(個別)検診を安心して行うことが出えきるようになり、国民の口腔がんの早期発見・早期治療に寄与することが我々の責務と考える。「口腔がん検診ナビシステム」にて、実際に、ナビシステムにて相談依頼があり基幹病院に照会し、口腔がんが発見され患者が一命を取り留めた症例も一例あり、今後さらなる普及につとめたい。また、学会では、平成26年1月24日に札幌コンベンションセンターで行われた第32回日本口腔腫瘍学会総会・学術大会で発表し、優秀ポスター賞を受賞したほか、日本口腔科学会が発行している、Oral Science in Japan 2014 にも掲載された。
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Oral Science in Japan 2014
巻: 1 ページ: 99,100
https://www.oral-cancer-navi.jp