研究課題/領域番号 |
24593018
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
片山 和男 愛知学院大学, 心身科学部, 教授 (50194775)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 口唇口蓋裂 / 心理的負担 / カウンセリングマニュアル |
研究実績の概要 |
これまでに受けた電話の悩み相談ファイルをもとに、出生以前診断についての悩み相談内容、出生直後の母親への心理的ケアのポイント、初回手術後の心理に対する対応、2~5歳の患児を持つ母親の心理変化について調査するとともに、この時期の患児の本症への認識の実態、学童期の患児に本症が与える影響について母親を通じて調査を行い、いじめの実態、思春期を迎えた患者本人の認識について分析を行った。相談内容の上位3位は、父親は病院紹介、手術方法、セカンドオピニオン、母親は、手術方法、病院紹介、セカンドオピニオン、本人は、遺伝、手術方法、醜形恐怖という順位結果が示された。この結果をもとに対応マニュアル作成を準備中である。 成果の概要は、まず、Telepracticeにおける高頻度な訓練で軽度VPIが改善し、Telepracticeの症例数を増やした結果、各症例において構音の改善あるいは悪化の予防が可能であった。また、対面診察では訓練の発話が引き出しにくく、時間が短くなってしまっていたが、Telepracticeで実施したところ、訓練環境が自宅であるため患児が気分的にリラックスしており、訓練を行うにあたっての発話を十分に得ることができた。高頻度に行うTelepracticeは、言語治療効果があることが示唆された。VCFS患者において、頻回の介入は重要であるとの結論に達することができた。 一方、親はインターネットで情報検索するも有用な、正確な情報が得られていないために不安な状況に置かれていることも示唆された。そして、たまたまかホットラインの存在を知り、そこにわらをもつかむ思いで救いを求めてきた実態が明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
平成26年度に、患者および家族から寄せられた相談内容のまとめと整理を行い、その結果をもとに学会発表等を行うとともに患者および家族に対するカウンセリングのマニュアルを作成予定であったが、相談内容の分析が十分でなかったため、改めて分析を量・質の二面から行うこととしたために遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
研究成果をもとに学会発表等を行うとともに、患者および家族に対するカウンセリングのマニュアルを作成予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成26年度に、患者および家族から寄せられた相談内容のまとめと整理を行い、その結果をもとに学会発表等を行うとともに患者および家族に対するカウンセリングのマニュアルを作成予定であったが、相談内容の分析が十分でなかったため、改めて分析を量・質の二面から行うこととしたため、未使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
学会発表等とマニュアル作成の経費に未使用額1,829,380円を充てる。
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