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2012 年度 実施状況報告書

口腔がん可視化による早期診断のための光イメージング法に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24593019
研究種目

基盤研究(C)

研究機関愛知学院大学

研究代表者

吉田 憲司  愛知学院大学, 歯学部, 教授 (40183701)

研究分担者 中西 速夫  愛知県がんセンター(研究所), その他部局等, その他 (20207830)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード口腔癌 / 早期診断 / 蛍光イメージング
研究概要

1 分化度や悪精度の異なる複数のヒト口腔がん細胞株(舌癌由来の角化型SCC細胞株(HSC-2)および低分化型細胞株(HSC-3))を用いLuciferase遺伝子を導入し、安定発現細胞株を樹立し、ヌードマウス舌、腹腔内に移植し、発光イメージングが可能な舌がん原発および腹膜転移モデルを確立した。
2 上記、舌がんモデルに対して既存の口腔がん光蛍光診断装置(Velscope)を用いて青色光(436 nm)を照射し、感度、特異性を評価した。正常組織の緑色の自家蛍光に対して腫瘍部では若干蛍光が弱い傾向は見られたが、Marginは明瞭ではなく、診断精度は不充分と言わざるを得なかった。今回は2種類の腫瘍モデルの結果に過ぎないので今後さらに多数の腫瘍について検討する必要がある。
3 上記に比べて,より腫瘍特異性が高いと考えられる5ALA(5-Aminolevulinic acid)を用いて舌がんモデル、腹膜転移モデルに対して405 nmの励起光照射、420 nm以下をカットするフィルターを用いて蛍光イメージングを試みた。癌の蛍光イメージングは早期発見と確実な外科的切除のために有効な方法であるが、癌細胞のみを特異的に標識してコントラストのよい像を得ることが難しい。5ALAは天然アミノ酸だが、癌細胞特異的に蛍光物質に代謝されるプロドラッグであり、蛍光診断薬としてさまざまな領域で応用されている。しかし、非腫瘍部でのマウス皮膚の赤色の非特異蛍光が強く、舌腫瘍,皮下腫瘍,腹膜転移モデルのいづれも腫瘍部の蛍光と明瞭に区別できなかった。Velscope同様、今回は2種類の腫瘍モデルの結果に過ぎないので今後,文献的情報のみならず至適条件、光増感剤の使用などさらに検討する必要がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

分化度や悪精度の異なる複数のヒト口腔がん細胞株(舌癌由来の角化型SCC細胞株(HSC-2)および低分化型細胞株(HSC-3))を用い、発光イメージングが可能な舌がん原発および腹膜転移モデルを確立した。本舌がんモデルに対して口腔がん光蛍光診断装置(Velscope)を用いて青色光(436 nm)を照射し、感度、特異性を評価した。しかし、正常組織の緑色の自家蛍光に対して腫瘍部では若干蛍光が弱い傾向は見られたが、Marginは明瞭ではなく、当初の予想よりも診断精度は不充分と言わざるを得なかった。今回は2種類の腫瘍モデルの結果に過ぎないので今後さらに多数の腫瘍について検討する必要がある。

今後の研究の推進方策

平成25年度はがん特異プローブとしてICG(indocyanine green)等の各種蛍光色素で口腔がんで高発現するEGFRやPodoplaninに対する抗体等を標識し、これをマウス尾静脈から静注し、発光イメージングを行い、がんに対する特異性と感度を今年度の結果と比較検討する予定である。また平成24年度の研究実施は、2種類の腫瘍モデルの結果に過ぎないので平成25年度においては、さらに多数の腫瘍について検討する予定である。

次年度の研究費の使用計画

繰越金額の分を本年度に十分な経費をかけて研究を行う予定である。

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公開日: 2014-07-24  

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