研究課題/領域番号 |
24593027
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大倉 正也 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (10281130)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 口腔がん / 科学的根拠 / QOL |
研究実績の概要 |
遠隔転移に関連する因子の同定、遠隔転移を模倣する非結核性抗酸菌症について報告した。頸部リンパ節転移の頸部レベル亜分類による特性の検討においては、術前化学あるいは放射線療法を施行していない133例の頸部レベル分類が終了し、各CT画像との照合が396個の転移リンパ節の約8割終了した。残り80個の位置確認後、論文作成に取り掛かる予定である。口腔がんのN0頸部の後発リンパ節転移の制御に関して、検出できる時期が術後6ヶ月から12ヶ月の間に有意に集積しているため、この時期の検査の重要制と、リスクの症例の場合術後3ヶ月に前倒し検討すべきあること、その結果予防的頸部郭清術施行症例と同等の予後が望めることをOncologyに投稿中である。頸部郭清術変法後の胸鎖乳突筋の萎縮に関して、現在まで90%以上で温存しても萎縮が起こる。しかしながら、筋の活動は維持されると報告されているが、われわれの片側性頸部郭清術変法症例99例を用いてCT画像解析を行い、胸鎖乳突筋の副神経から分布する神経支配の温存によって萎縮が抑制されることを明らかにし、投稿中である。下顎骨・下歯肉腫瘍のT分類のWHO分類に対して、2004年口腔腫瘍学会が多施設共同研究にて1990年代のの1144例を検討し、新しく下顎管分類を提唱した。しかし、新しく6施設の2000年以降の330例の検討では、新しい分類の優位性に疑問が生じた。学会発表し、今後日本におけるT分類の決定を行う上での議論を化されている必要性を説明した。治療後のQOL機能評価について、performance status (PS) scale for head and neck, EORTC QLQ-C30, QLQ-H&N35などを利用して解析に関しては、術前データの不足及びデータ採取方法の変更が必要であることが判明し、改良版を用いたデータ収集を継続している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
論文投稿には達しているものの受諾までに至っていない。また治、performance status, EORTC QLQ-C30, QLQ-H&N35などのアンケート調査方法、アンケート用紙の改良が必要であることが判明し、もう一度アンケート調査のやり直しを余儀なくなってしまったことにより遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
確実に検証すべき事項は終了させており、解析結果もほぼ満足のいくものである。形に変えて、世の中の人々に役立つところにシフトされることが今後の課題である。また、多施設共同研究の推進がひつようである。
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次年度使用額が生じた理由 |
口腔がん患者さんからのデータQLQ-C30, H&N35, 話し言葉インデックスの集計調査で、集計方法に問題が発覚し、データの信頼性に疑問が生じた。そこで、集積方法を変更した。また新しく、ED-5Q, DASHのデータ集積も開始した。解析を繰り返し行っているが、その都度、データに不適切あるいは信頼性の置けない部位が存在して、その修正に時間を有している。
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次年度使用額の使用計画 |
データ集積のバックアップハードディスク、集計のための通信郵送費、研究論文投稿費、査読費、研究発表の旅費
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