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2012 年度 実績報告書

固形癌特有の低酸素環境に依存するシスプラチン耐性機構の検討

研究課題

研究課題/領域番号 24593031
研究機関岡山大学

研究代表者

目瀬 浩  岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (40325098)

研究分担者 伊原木 聰一郎  岡山大学, 大学病院, 助教 (80549866)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2013-03-31
キーワードシスプラチン(CDDP)耐性 / 固形癌内部環境 / 低酸素環境 / DNA修復機構 / HIF-1α / ERCC1
研究概要

固形癌の内部環境は腫瘍血管新生の遅延や構造異常などによる低酸素・低栄養を特徴としており,酸素感知・供給維持システムが利用され,癌細胞の増殖,転移そして抗癌剤治療抵抗性獲得が促進されると考えられている.そこで本研究では、固形癌化学療法に最も重要なシスプラチン(CDDP)に対する治療抵抗性および耐性に関わる低酸素応答分子機構を解明し、さらにその克服への足がかりを行うものである。
今回検討に用いたのはヒト扁平上皮癌細胞株A431細胞株(以下,A431/P)と同細胞株より突然変異誘発法により樹立したCDDP耐性細胞株(以下,A431/CDDP2)を使用した。
1.固形癌内部環境下におけるCDDP感受性の検討:A431/P,A431/CDDP2ともに,hypoxia環境下においてCDDP感受性の低下を認めた.すなわち両細胞株ともに,normoxia環境下(20%O2)に比しhypoxia環境下(1%O2)におけるCDDPのIC50濃度は高値を示し,いずれの環境下でもA431/CDDP2はA431/Pに比しIC50濃度は高値を示した。
2.固形癌CDDP低酸素誘導耐性因子の検証:Western blotting法により,hypoxia環境下およびCDDP添加時のタンパク発現量の検討を行った。両細胞株においてhypoxia環境下のHIF-1aタンパク発現量が増加していた。 ERCC1は,A431/Pにおいてnormoxia環境下ではCDDP添加によりそのタンパク発現量が増加していたが,逆にhypoxia環境下においては低下を認めた。一方,A431/CDDP2においては,normoxia,hypoxia両環境下でCDDPによりERCC1タンパクの発現が増加していた.DNA-PKcsは,いずれの細胞株においてもhypoxia環境,CDDP添加による著明な変化は認められなかった。

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公開日: 2014-07-24  

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