研究課題
基盤研究(C)
唾液腺癌は再発、転移を頻発するため予後不良であることが知られており、より効果的な新規治療法の開発が望まれている。そこでHDAC阻害剤バルプロ酸(VPA)を用いてエピジェネティックス機構をターゲットとした新規治療法の開発を行った。VPAは唾液腺癌細胞株に対してp27、p21の発現増強を介したG1 arrestを誘導し、その結果、腫瘍増殖を抑制した。またVPAは唾液腺癌細胞を移植したマウスに対しても著明な腫瘍増殖抑制効果を発現した。VPAが唾液腺癌に対するより効果的な治療薬である可能性が示唆された。
口腔外科