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2012 年度 実施状況報告書

マイクロRNAの発現解析を応用した口腔癌転移予測マーカーの確立

研究課題

研究課題/領域番号 24593039
研究種目

基盤研究(C)

研究機関昭和大学

研究代表者

吉濱 泰斗  昭和大学, 歯学部, 講師 (90335620)

研究分担者 近藤 誠二  昭和大学, 歯学部, 准教授 (10432634)
椋代 義樹  昭和大学, 歯学部, 助教 (50325099)
葭葉 清香  昭和大学, 歯学部, 助教 (60555358)
新谷 悟  昭和大学, 歯学部, 教授 (80294429)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードmiRNA
研究概要

平成24年度の研究実績を以下に示す。
1)29個の口腔癌組織におけるmiRNAの発現量と7個の口腔正常粘膜組織におけるmiRNAの発現量を網羅的に解析し、全ての症例でデータの得られた177個のmiRNAを比較検討したところ、MiR-31*, miR-31, miR-135b, miR-193a-5p, miR-103, miR-224, miR-93, miR-200c, miR-183, miR203, miR-21, miR-223が口腔正常粘膜組織と比較して、癌組織において4倍以上発現亢進し、MiR-133a, miR-376c, miR-411, miR-30a-3p, miR-489, miR-139-5p, miR-483-5p, miR-30e-3p, miR-409-3p, let-7c, miR-486-5pは発現低下していた。また、転移の認められる口腔癌組織において、転移の認められない口腔組織と比較した際、miR-489, miR-483-5p, and miR-1291が2倍以上発現低下していた。
2)口腔癌組織において発現亢進の認められたmiR-221について、口腔癌細胞株(SAS, SCC-111, CA 9-22, HSC-2,3,4)に対する細胞増殖への影響を検討したところ、miR-221 inhibitorをトランスフェクションすることにより、SAS, SCC-111, CA 9-22, HSC-2, SC-3において細胞増殖の抑制を確認することが出来た。またHacaT細胞株(ヒト皮膚角化細胞株)においては細胞増殖抑制を認めないことが確認できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成24年度の研究計画では以下を予定していた。
1)口腔癌細胞株および口腔癌組織 よりRNAを抽出し TaqMan® MicroRNA Array v2.0を用いて網羅的miRNA解析を行う。
2) 標的miRNAの機能解析
口腔扁平上皮癌細胞に網羅的miRNA解析より抽出したmiRNAを口腔扁平上皮癌細胞にトランスフェクションを行い、細胞増殖、抗癌剤 (5-FU、CDDP、タキソテール)に対する影響をMTTアッセイを用いて検討する。
このうち口腔がん組織からのmiRNAの網羅的な解析により正常組織に比べ発現量に変化のあったmiRNAを同定した。細胞株での網羅的解析は現在解析中である。また、発現量に変化のあったmiRNAを扁平上皮癌細胞株にトランスフェクションを行い細胞増殖に対して影響を及ぼすことを確認することができた。抗がん剤に対する影響に関しては現在解析中である。以上のようにおおむね順調に進展していると考える。

今後の研究の推進方策

現在解析中の口腔扁平上皮癌細胞株における網羅的なmiRNAの解析やmiRNAがトランスフェクションされた扁平上皮癌細胞株への抗がん剤の影響を行っていく予定である。さらに今後唾液や血清からもRNAを抽出し、miRNA定量を行い、口腔がんおよび転移巣の候補miRNAとの相関を解析し腫瘍マーカー、転移予測マーカーとなりえるかを検証する予定である。さらに候補miRNAの標的遺伝子の同定をも行う予定である。

次年度の研究費の使用計画

24年度においては計画していた 口腔扁平上皮癌株(HSC2, HSC3, HSC4, SAS, Ca9-22, SCC111)におけるmiRNAの網羅的解析が終了に至っておらず、また、miRNAの抗がん剤の感受性に対する影響も解析できていない。これらに使用する予定の試薬類にかかる経費が年度内で使用されていないが今後上記の解析途中の研究の実行に伴い研究計画に沿った経費が必要となる予定である。

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公開日: 2014-07-24  

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