研究課題/領域番号 |
24593045
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
松井 桂子 東北大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (00302159)
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研究分担者 |
鎌倉 慎治 東北大学, 医工学研究科, 教授 (80224640)
高橋 哲 東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (60226850)
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キーワード | リン酸カルシウム系生体材料 / リン酸オクタカルシウム(OCP) / OCP/Col / ビーグル犬 / 人工的骨欠損 / 骨再生 / 止血作用 |
研究概要 |
前年度から引き続き,骨再生のための生体材料として開発中のリン酸オクタカルシウム(octacalcium phosphate;OCP)とブタ皮膚由来のアテロコラーゲンを複合化したOCP/Collagen 複合体(OCP/Col)ディスクを用いて,ビーグル犬の人工的骨欠損部への埋入実験を行い経過観察中である. 実験の概要は,ビーグル犬の下顎骨を近遠心的に15mm幅で切除して作製した人工的骨欠損部に対し,OCP/Colを埋入することによって,下顎骨内の血管束切除時の即時止血効果を確認している.その後 6か月の経過観察を行い同骨欠損部における骨再生状態について検討中である. さらに,下顎の左右両側第2,第3前臼歯の抜歯窩にそれぞれOCP/Colディスクを埋入し,一方は埋入後に抜歯窩周囲歯肉を吸収糸を用いて縫合することにより完全閉鎖創とし,他方は抜歯窩を閉鎖することなく開放創として,OCP/Col使用時の止血効果の確認と抜歯処置後の創部処理方法の違いによる抜歯窩治癒状態について比較検討中である. 次年度には同様の下顎の第2,第3前臼歯の抜歯窩において一側には既存のコラーゲン使用吸収局所止血材を埋入し,OCP/Col埋入側との抜歯窩治癒状態の相違,主に骨再生による治癒状態の比較検討を行う予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ビーグル犬の下顎骨の人工的骨欠損部位と,下顎前臼歯抜歯窩に対するOCP/Col埋入実験を 施行し,本材料の止血効果を確認しつつ骨再生能について検討中である.
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今後の研究の推進方策 |
OCP/Colを応用する各種人工的骨欠損モデル作製時に,術野における即時的な止血効果を確認しつつ,その後の骨再生に関する検討を継続して行う.
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次年度の研究費の使用計画 |
今年度の実験研究は概ね計画通りに遂行されているが,在庫品等の使用などにより購入,調達に及ばない物品があったっためである. 平成26年度請求額と合算で,本実験に必要な物品等購入予定である.
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