研究課題/領域番号 |
24593047
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
城戸 幹太 東北大学, 大学病院, 助教 (40343032)
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研究分担者 |
正木 英二 東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (40221577)
大谷 法理 東北大学, 歯学研究科(研究院), 大学院非常勤講師 (60338879)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 術後痛 / PAR-2 |
研究概要 |
本年度は術後痛モデルの行動評価法の確立並びに電気生理学的手法であるin vitro nerve preparation 法の確立を目標とした。さらに昨年、酸感受性チャネル(Acid Sensitive ion channels; ASICs)が肥満細胞から放出される各種chemical mediator によりProtease activated Receptor-2(PAR-2)を介して活性化が強まることが報告されたため、さらに発展的研究を目的としてPAR-2 agonist およびantagonist を用いて、術後痛に対する作用を検討した。行動評価においては、肥満細胞の活性化を抑制するCromoglycate を術前投与することにより、足底部を切開して作成する術後痛動物モデルにおいて、有意に痛みを抑制することが分かり(機械刺激)、本年その一部を報告した(Mast cell stabilization promotes antinociceptive effects in a mouse model of postoperative pain. Yasuda.M et al. J Pain Res. 2013;6:161-6)。 一方、in vitro においては、もっとも肥満細胞が分布する皮下組織を対象とし、足底部皮膚-神経標本を用いて同様にPAR-2 agonist を用いて神経の活動電位をみており、行動評価同様に興味深い結果が得られつつある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初酸感受性チャネルをターゲットとして実験を進めてきたが、世界的にこの方面での研究が進んでおり、有力な報告も増えてきた。特に、このチャネルと他の分子との相互作用が非常に注目されており、開始前に計画していた術後痛における乳酸による痛みの増強は、他の因子が関与する可能性が非常に高い。その1因子としてPAR2に着目し、現在精力的に研究を進めている。すでに我々のグループは本年度1編報告した。
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今後の研究の推進方策 |
現在行っている方向性でより精力的に進めていき、一つでも多くの研究成果を出していきたい。さらに他の分子においても関連性を検討していく。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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