研究課題/領域番号 |
24593093
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
天野 秀昭 広島大学, 医歯薬保健学研究院(歯), 教授 (80127604)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 摂食嚥下 / 口腔内圧 / 気圧センサー / 筋電図 |
研究概要 |
我々は嚥下能力の客観的指標として食物を口腔から咽頭に飲み込む力,すなわち口腔後部での陰圧の発生に注目し,市販気圧センサーを用いた計測システムを試作した。その結果,嚥下時の陰圧は約300msecの幅とピーク時-20kPa前後の波形として観察され,嚥下能力計測システムとしての可能性を確認した。本研究では現在の試作システムに加えて嚥下時の舌骨筋の活動を筋電計でまた鼻呼吸センサーとシンクロさせ,更に正確な嚥下能力計測システムとして臨床応用に向けた開発を行う。 平成24年度は我々が開発した気圧センサーを用いた臨床的な嚥下能力計測システムをより臨床的に有用なものとするため,生体信号収録装置を導入し,骨筋活動量計測センサーの追加を行った。これにより嚥下の瞬間を正確に捉えるための嚥下時の舌骨筋活動を同時計測・記録することができた。筋電位センサーおよびアンプによる信号は既存のデジタルオシロスコープで動作を設定し,気圧センサーとシンクロした解析を行うが,本センサーは比較的高性能のものとしたため微小な筋活動量を捉えることができた。 また,X線動画撮影(VF)とともに計測を行ない,嚥下時の動態を確認しながら,各嚥下ステージと口腔の内圧変化について検討することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
我々は嚥下能力の客観的指標として嚥下時の口腔後部での陰圧の発生に注目し,市販気圧センサーを用いた計測システムを試作している。平成24年度は我々が開発した気圧センサーを用いた臨床的な嚥下能力計測システムをより臨床的に有用なものとするため,生体信号収録装置を導入し,骨筋活動量計測センサーの追加を行うことができた。本センサーは比較的高性能のものとしたため嚥下時の微小な筋活動量を捉えることができた。 また,X線動画撮影(VF)とともに計測を行ない,嚥下時の動態を確認しながら,各嚥下ステージと口腔の内圧変化について検討することができ,研究はおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
鼻呼吸センサーの追加,嚥下と鼻呼吸とのタイミングをみるため,鼻呼吸センサーを追加し同時計測・記録する。鼻呼吸センサーおよびアンプを導入したが,まだ結果が安定していない。既存のデジタルオシロスコープで動作を設定し,気圧センサーおよび筋電位センサーとシンクロした解析を行いたい。 また訪問診療や介護の現場での臨床的使用をめざし,携帯型のデジタルデータロガーとして小型で可搬性のあるシステムとする。
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次年度の研究費の使用計画 |
携帯型のデジタルデータロガーに改良するため,ノート型PCを購入し,小型で可搬性のあるシステムとする。 またシステムの確立を目指し,ディスポ電極を使用して多くの被験者の計測を安全に行い,集積したデータは解析し診断基準などの標準値等を作成する。
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