研究課題/領域番号 |
24593102
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
永田 順子 宮崎大学, 医学部, 講師 (50264429)
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研究分担者 |
吉岡 泉 宮崎大学, 医学部, 准教授 (10305823)
吉田 真穂 宮崎大学, 医学部, 医員 (10535785)
野村 かおり 宮崎大学, 医学部, 医員 (60626141)
松元 信弘 宮崎大学, 医学部, 助教 (70418838)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 睡眠時ブラキシズム / 睡眠 / 自律神経活動 |
研究概要 |
本研究では、睡眠時ブラキシズムの発現と消化管や自律神経活動および血中ホルモン濃度との相互関連を調べ、ブラキシズムの発現に及ぼす影響を調べることを目的とした。 対象は、宮崎大学を受診したブラキシズム患者とブラキシズムの自覚のあるボランティア成人、およびブラキシズムのないボランティア成人である。被験者全員に対して、宮崎大学病院倫理委員会で承認された同意書を用いて説明と同意を得た。 まず、口腔内の診査・検査を行い、臨床的診断基準に準じてブラキシズムの有無を判定した。ブラキシズムに関連する要因を調べるため、既往歴、服用中の薬剤、喫煙、飲酒、睡眠、消化器症状、および心身の健康状態について質問紙調査を行った。また、身体疾患のないことを確認するため、血液一検査を行った。以上から直ちに治療を要する疾患があるもの、ブラキシズムに影響を及ぼす疾患や服薬のあるものを除外し、ブラキシズム患者8名とボランティア成人8名を被験者とした。 被験者全員に対し、口腔内診査、パノラマX線撮影を行った。また、終夜睡眠ポリグラフと消化管運動および咬筋筋電図を同期して検査・記録した。早朝空腹時に採血を行い、血中ホルモン濃度を調べた。 著しいブラキシズムを呈するものでは、顎関節症症状、口蓋隆起、骨隆起、くさび状欠損、歯肉退縮などの歯科疾患が有意に多かった。また、一晩の睡眠中における睡眠深度の変化、交感神経・副交感神経活動のバランス、および上部消化管の活動リズムが不安定であった。本結果から、著しいブラキシズムを呈する患者では、口腔疾患が有意に多く、消化管、自律神経および睡眠にも影響があることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
著しいブラキシズムを呈するものでは、歯科疾患が有意に多いだけでなく、一晩の睡眠中における睡眠深度の変化、交感神経・副交感神経活動のバランス、および上部消化管の活動リズムが不安定であることが示唆された。ホルモン濃度については、ばらつきが大きいため、今後、被験者を増やして比較検討する。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度の結果を受け、睡眠、交感神経・副交感神経活動、上部消化管活動に関わるホルモンについてさらに検討をすすめるとともに、被験者を増やして比較検討する。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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