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2013 年度 実施状況報告書

タイムコントロール-ナノゲル-サイトカインカクテルによる歯周組織再生療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24593118
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

小田 茂  東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 特別教授 (70160869)

研究分担者 小林 宏明  東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (50396967)
キーワードゼラチンハイドロゲル / PDL / rhFGF-2
研究概要

歯周組織再生治療においてティッシュエンジニアリングの観念が応用されてきた。歯根膜細胞(PDL)や線維芽細胞増殖因子(rhFGF-2)を使用した報告が数多くされている。しかしながら,細胞,細胞増殖因子,スキャフォールドを全て併用した歯周組織再生における報告は少ない。本研究ではイヌ根分岐部骨欠損にゼラチンハイドロゲルをスキャフォールドとし,rhFGF-2,PDLを併用し, 歯周組織の治癒を観察することを目的とした。
ビーグル成犬5頭(オス)を使用した。上顎第二・三前臼歯にII度根分岐部欠損(垂直的5mm,頬舌2mm)を作製し,ゼラチンハイドロゲルをスキャフォールドとしPDL・rhFGF-2 群,PDL 群,rhFGF-2群,スキャフォールドのみの群とランダムに適用した。術後8週で屠殺・還流固定し,標本ブロックを採取した。計測はマイクロCTにて行った。脱灰切片を作製し,H.E.染色およびAzan染色を行い,光学顕微鏡下で組織学的に評価を行った。本研究は,東京医科歯科大学動物実験委員会の承認を得た上で行った。
口腔内所見では著明な炎症は認められず良好な治癒が認められた。マイクロCTでの計測ではゼラチンハイドロゲル,PDL,rhFGF-2を全て併用した群が他の群に比べ,水平的,垂直的な骨形成量が大きい傾向を示した。本研究の結果から歯周組織再生治療においてスキャフォールド,細胞,細胞増殖因子を併用する治療法の有効性が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

キャリアーとしてゼラチンハイドロゲルに着目し、その有効性を検証し、良好な結果を得ているため。

今後の研究の推進方策

今後は、多種多様なサイトカインをカクテルとして用いることにより、歯周組織への再生能力を評価していく。

次年度の研究費の使用計画

予定していた研究のうち、細胞培養研究の経費が見積もりよく少なくて済んだため。
細胞培養実験を予定数よりも増やして研究を行い、消耗品代をその分多く計上する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Periodontal ligament stem cells possess the characteristics of pericytes2013

    • 著者名/発表者名
      Kengo Iwasaki, Motohiro Komaki, Naoki Yokoyama, Yuichi Tanaka, Atsuko Taki, Yasuyuki Kimura, Masaki Takeda, Shigeru Oda, Yuichi Izumi, Ikuo Morita
    • 雑誌名

      Journal of Periodontology

      巻: 84 ページ: 1425-1433

    • DOI

      10.1902/jop.2012.120547.

    • 査読あり
  • [学会発表] Alveolar ridge augmentation using random tunnel β-TCP block2013

    • 著者名/発表者名
      Takahiro IKAWA, Tatsuya AKIZUKI, Takanori MATSUURA, Shu HOSHI, Shogo TAKEUCHI, Wataru ONO, Kiichi MARUYAMA, Shigeru ODA, Yuichi IZUMI
    • 学会等名
      9th World congress for oral implantology & AAID global conference
    • 発表場所
      Seoul, Korea
    • 年月日
      20130823-20130825
  • [学会発表] ゼラチンハイドロゲル、歯根膜細胞、rhFGF-2を併用した歯周組織再生-イヌ根分岐部骨欠損-

    • 著者名/発表者名
      星 嵩、秋月達也、松浦孝典、井川貴博、竹内祥吾、小野 彌、丸山起一、小田 茂、松井 誠、田畑泰彦、和泉雄一
    • 学会等名
      日本歯周病学会第56回秋季学術大会
    • 発表場所
      前橋市

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公開日: 2015-05-28  

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