歯周治療に必要な歯石除去(SRP)の際には、細菌が血液中に一過性に入る「菌血症」が起きる。これが、歯周病が全身疾患に影響する原因の一つとして考えられている。本研究は,Er: YAGレーザーと従来の手用スケーラーによる臨床治癒効果および菌血症の発生頻度を比較検討することを目的とした。 その結果、Er: YAGレーザーによるSRPは従来の手用スケーラーによる方法と比較し,同等の臨床的効果が期待できることが、確認された。一方、処置中の菌血症の発症頻度は、従来法では80%、Er: YAG laserによるSRPでは0%であり、レーザーでの歯石除去が、菌血症予防に有効なことが初めて示唆された。
|