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2013 年度 実施状況報告書

歯周病細菌性因子の解明を目指したプラーク由来臨床株の分離とそのゲノム解析

研究課題

研究課題/領域番号 24593135
研究機関愛知学院大学

研究代表者

林 潤一郎  愛知学院大学, 歯学部, 講師 (30350937)

研究分担者 石原 裕一  愛知学院大学, 歯学部, 准教授 (50261011)
亀井 英彦  愛知学院大学, 歯学部, 講師 (50421243)
森田 英利  麻布大学, 獣医学部, 教授 (70257294)
キーワード歯周病 / プラーク細菌 / 16SrRNA解析
研究概要

本研究は、歯周病をはじめとする口腔の疾患に対し、デンタルプラーク(以下プラーク)中の細菌が大きく影響していることから、700種以上と言われる複雑な口腔細菌叢のデータベース構築の際のリファレンス情報の充実を念頭におき、未分離の新菌種候補を新たに生菌分離し、その性状を解析しようとするものである。平成24年度は、歯周病患者よりプラークを採取し、生菌の分離を行ったところ、60株の分離株を得た。これらの株について、16SリボソームRNA遺伝子配列の決定による系統解析を行った。既知の菌株との相同性が98.7%以下のもの、配列の登録はあるが、菌種の特定ができていないものとの相同性が高いものについて、それらを新菌種候補として検討を行ったところ、17株が該当した。平成25年度は、前年度に引き続き歯周病患者よりプラークのサンプリングを行った。新たに5名の患者よりプラークを採取し、20%グリセロールにて凍結保存した。順次分離作業を進める。前年度に分離した17株の内、3株については、特に相同性が低く、新菌種である可能性が高いため、再度16S遺伝子のシークエンスを行い、より正確な塩基配列を調査した。また、これらの生物学的性状についての検討を開始した。さらに、これらの株は、全ゲノムのドラフトシークエンスを実施する予定であったが、25年度中に開始することはできなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

24年度は、サンプリングした被験者の数は少なかったものの、採取したサンプルから17株の新菌種候補を得ることができ、順調に経過していた。25年度に入り、17株の中でも、特に既知の菌種と相同性の低い3株を選び、より詳細な16S遺伝子のシークエンスを行った。それらの分離株について、性状試験やDNA-DNAハイブリダイゼーション等により、細菌学的な特徴についての検討を開始したが、それらの解析についての作業について遅延が生じており、解析可能な結果には至っていない。また、全ゲノムのドラフトシークエンスについても、開始しておらず、これまでの研究の達成度としては、やや遅れていると考える。

今後の研究の推進方策

25年度中に得たサンプルからも、同様に生菌分離を行う予定です。既知の菌種と特に相同性の低かった3株については、性状分析を進め、生物学的な特徴を明らかにするとともに、全ゲノムのドラフトシークエンスを実施する予定である。ドラフトシークエンスは、パイロシークエンス法を応用した次世代シークエンサーを用いてショットガン方式にて行う予定である。全ゲノムの詳細なシークエンスの決定は困難であるため、可能な限りのアッセンブリを行う。得られたデータは公的データベースに登録し、リファレンス情報として利用できるようにする予定である。

次年度の研究費の使用計画

25年度の計画として、新種候補株が得られた場合にドラフトゲノムシークエンスを実施する予定であったが、実施施設の稼働状況から年度内に実施されなかったため。
最終年度となる26年度には、ドラフトシークエンスを行い新菌種を提唱する予定であり、その為の費用として、前年度からの繰り越し分と合わせて研究費の使用を行う。

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公開日: 2015-05-28  

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