研究課題/領域番号 |
24593142
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
植野 正之 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (70401388)
|
研究分担者 |
川口 陽子 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (20126220)
古川 清香 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (50527322)
竹原 祥子 東京医科歯科大学, 国際交流センター, 特任助教 (60622438)
大貫 茉莉 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (40611520)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
キーワード | ヘルスリテラシー / 歯科保健状況 / 質問票 |
研究概要 |
本研究の目的は、既存のヘルスリテラシーに関する資料等を収集・分析し、歯科に関連したオーラルヘルスリテラシー(OHL)質問票を新たに作成することである。 ヘルスリテラシーは単に健康情報を使えるということだけにとどまらず、ヘルスプロモーションのための重要な要素の一つでもある。歯科に関連したオーラルヘルスリテラシーは口腔保健状況と関連していることが十分考えられる。オーラルヘルスリテラシーが歯科保健状況と関連していることが確認されれば、オーラルヘルスリテラシーを計測することで、歯科保健状況の予測が可能になる。また、オーラルヘルスリテラシーは個人の口腔の健康に対するモチベーションツールとして、また地域社会における口腔保健戦略のひとつの指標として活用することができ、国民の健康の向上に寄与できると考えられる。 平成24年度はヘルスリテラシーに関する資料を収集し、OHL質問票の作成を行った。質問票では歯科用語の認識度と歯科に関する一般知識を問うこととした。その際、これまでにオーラルヘルスリテラー指標として開発されているREALD-99、REALD-30、TOFHLiD、CMOHK等を参考とした。また、日本において歯科の分野で用いられているパンフレット・冊子等も参考とした。最終的に質問票で用いる歯科用語として、プラーク、歯間ブラシ、デンタルフロス、歯石、スケーリング、歯肉炎、歯周病、フッ素洗口、フッ素入り歯磨き剤、8020運動、電動歯ブラシ、洗口液、デンチャープラーク、義歯洗浄剤の14用語を選択した。また、歯科に関する知識を問う質問項目として、「喫煙は歯ぐきの病気と関係している」、「歯ぐきの病気は自分で気をつけることで防ぐことができる」の2項目を使用することとした。 作成した質問票は、秋田県の一般住民に対して配布し、予備調査を実施した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度の計画はオーラルヘルスリテラシー(OHL)質問票の作成と、その質問票を用いた予備調査の実施であった。 OHL質問票として、既存のREALD-99、REALD-30、TOFHLiD、CMOHK、また、日本において歯科の分野で用いられているパンフレット・冊子等を参考として14の歯科用語の認識と2項目の歯科の知識を問う内容の質問票を作成した。 作成したOHL質問票を用い、秋田県の一般住民を対象に予備調査を実施した。
|
今後の研究の推進方策 |
平成24年度実施した予備調査の結果をもとにOHL質問票の問題点の抽出を行い、必要に応じ修正を行う。その際、予備調査実施時の各質問項目の回答率、住民からのフィードバック、歯科の専門家からの意見などを参考に、質問票のレイアウト、質問項目数、内容等を再検討する。質問票を検討後、最終的なOHL質問票の作成を行う。 完成した最終版OHL質問票を用い、秋田県の一般地域住民に対し調査を実施する。また、質問票調査と同時に口腔内診査(歯の状態:現在歯数、DMFT、歯周組織の状態:歯周ポケット測定、歯肉出血、歯の動揺度、口腔清掃状態:歯垢、舌苔の付着度、義歯の清掃状態、口臭の有無:口臭官能検査、その他の口腔疾患の有無:口腔乾燥症、口腔粘膜疾患)および健康行動(口腔清掃習慣、喫煙状況、飲酒)の調査を行う。
|
次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度の研究費として質問票作成のための文具費、印刷費、複写費の使用を予定している。また、研究打ち合わせ及び健診旅費、健診者謝金、資料収集・データ入力・整理・分析費の使用を予定している。
|