研究課題/領域番号 |
24593153
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
友藤 孝明 岡山大学, 大学病院, 講師 (80335629)
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研究分担者 |
森田 学 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (40157904)
遠藤 康正 岡山大学, 大学病院, 医員 (50580213)
江國 大輔 岡山大学, 大学病院, 講師 (70346443)
東 哲司 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (80432649)
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キーワード | コエンザイムQ10 / 歯周組織 |
研究概要 |
平成25年度は、歯周組織に浸透させるのに適した還元型コエンザイムQ10濃度を検討した。まず、0%、0.1%、1%、および5%の配合濃度の軟膏を作製した。その後、Fischer系雄性ラット(8週齢)の口腔内全体に、4種類の還元型コエンザイムQ10配合軟膏を1日1回の割合で7日間塗布した。綿棒を用いて、歯周組織を含めた口腔粘膜全体に浸透するように軟膏を塗布し、10分後、今度は綿球を用いて拭き取った。なお、これらの処置は3-5%酸素・イソフルレン混合気体による全身麻酔下で行った。実験期間終了後、血清と歯周組織を採取し、それぞれに含まれるコエンザイムQ10濃度を定量した。今回の実験において、コエンザイムQ10の測定には、液体クロマトグラフィーを用いた。その結果、血清に含まれるコエンザイムQ10濃度(μg/mL)は、0%群、0.1%群、1%群、および5%群において、それぞれ0.022±0.003、0.033±0.006、0.044±0.009、および0.092±0.014であった。また、歯周組織に含まれるコエンザイムQ10濃度(μg/mL)は、0%群、0.1%群、1%群、および5%群において、それぞれ3.32±1.2、4.63±1.6、4.02±0.6、および5.09±0.4だった。以上のことから、歯周組織に浸透させるのに必要な還元型コエンザイムQ10濃度は、5%以上であることが分かった。また、0.1%の配合濃度でも血清中のコエンザイムQ10濃度が高くなることも示された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度までに得られたデータを用いて、論文を国際誌(査読付き)に掲載することができた。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度と平成25年度では、正常な歯周組織に対する還元型コエンザイムQ10塗布の影響を検討した。平成26年度では、外傷を有する歯周組織に対する還元型コエンザイムQ10塗布の効果を調べる予定である。
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