研究課題/領域番号 |
24593155
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
玉木 直文 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (20335615)
|
研究分担者 |
伊藤 博夫 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (40213079)
吉野 文彦 神奈川歯科大学, 歯学部, 准教授 (20308307)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
キーワード | 歯周病 / 酸化ストレス / 抗酸化力 |
研究概要 |
平成24年度は,酸化ストレス測定法として,電子スピン共鳴(Electron Spin Resonance; ESR)法による測定方法の確立を目的とした。神奈川歯科大学ESRセンターの協力のもと,抗酸化力を直接測定する方法を確立した。使用するサンプルとして,血清と唾液を用いることを検討した。今回,活性酸素種の中でもヒドロキシルラジカルとスーパーオキシドを消去する抗酸化力を対象として測定した。その結果に基づき,中央値で2群に分けることとした。また,従来の血清中の酸化ストレス度(H2O2濃度の測定)と抗酸化力(HClOの減少量)も合わせて測定した。さらに,口腔内の臨床指標として,Gingival Index (GI), Plaque Index (PlI), Probing pocket depth (PPD), Clinical attachment level (CAL),Bleeding on probing (BOP)も測定した。その結果,唾液中の抗スーパーオキシド活性と抗ヒドロキシルラジカル活性に男女差はなかった。さらに,抗スーパーオキシド活性の高い群では,PPDとCALが統計学的有意に高く,抗ヒドロキシルラジカル活性の高い群では,PPD・CALとBOPが統計学的有意に高いことが分かった。しかしながら,抗スーパーオキシド活性と抗ヒドロキシルラジカル活性の間には関連は認められなかった。以上のことから,ESR法による酸化ストレス測定法が確立したと考えられる。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成24年度はESR法の確立を目的としていたが,これは達成できたと思われる。
|
今後の研究の推進方策 |
ESR法による測定方法は,平成24年度において確立した。今後は,対象者数を増やして,抗スーパーオキシド活性・抗ヒドロキシルラジカル活性などの各測定を行っていく。さらに,その結果の分析を進めていく予定である。
|
次年度の研究費の使用計画 |
ESR測定関連試薬を購入する予定である。また,ESR測定をお願いしている神奈川歯科大学との研究打ち合わせや学会発表の旅費も必要である。さらに,論文投稿ように英文添削代金と投稿料にも使用する。
|