動脈硬化の進行に関与する分子の1つであるPentraxin3 (PTX3)は、炎症刺激で、血管内皮細胞やマクロファージなどから直接産生される。本研究では、ヒト単球系細胞において、Poyphyromonas gingivalis (Pg) 由来LPSによる刺激によりPTX3産生が確認できたことより、歯周病における炎症が動脈硬化に影響を与えることが考えられた。さらに高血糖状態でPTX3発現が上昇したことは、歯周病による炎症と全身疾患の相互作用を示唆するものである。本研究ではさらに、肝細胞や血管内皮細胞においても同様の研究を進行中である。
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