本研究は、古来より健康増進に寄与することが知られている梅肉エキスが、う蝕や歯周病治療および予防に効果があるか検証した。歯周病原細菌のLPSで刺激した歯肉組織細胞から産生される炎症性サイトカインは、梅肉抽出エキスMK615を添加することにより有意に抑制されることが示された。また、MK615は破骨細胞の成熟化を抑制することにより、歯周病による骨破壊を抑制することが示された。更には、う蝕関連細菌や歯周病原細菌の増殖はMK615を添加することにより、有意に抑制されることが示された。これらのことから、梅肉抽出エキスMK615は抗う蝕・抗歯周病に効果があることが示唆された。
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