今後の研究の推進方策 |
平成25年度はマウス骨髄からの血球幹細胞の分離・培養法を確立と分化因子の発現を主目的とする。 a. マウス骨髄細胞:前年と同様の手技でマウス骨髄から骨髄細胞を採取する。 b.血球幹細胞の分離の確立:骨髄細胞をMagnetically activated cell sorting (MACS) system法にて血球幹細胞を分離する。その際細胞表面マーカーとしてCD34をターゲットにして、CD34陽性の分画を血球幹細胞として採取する。血球幹細胞の分離はHematopoietic Cell Lineage Markers: Cd19, Cd3d, Cd4, Cd8a, Cd8b1, MmeをターゲットにしてStem Cell PCR Array(GIAGEN社)にてそれらの発現を検索評価する。次にこれらの細胞に分化因子M-CSF, RANKLを加え培養して成熟骨芽細胞に分化することをTRAP陽性細胞を指標として評価する。 c. 硫化水素存在下における血球幹細胞の初期分化のシグナル:血球幹細胞から破骨前駆細胞、破骨細胞への分化に硫化水素がどのような影響をもたらすのかを検証するため、硫化水素を作用させた後に分化因子M-CSF, RANKLを添加、あるいは分化因子を作用させた後に硫化水素を作用させ、分化程度をTRAP陽性細胞の数とカテポシンK活性を指標に、どのステージが最も分化誘導に効果を示すかを明らかにする。さらに、分化誘導のシグナルマーカーであるPKCの発現をwestern blotにて検索する。硫化水素作用後における血球幹細胞のマーカー遺伝子Cd19, Cd3d, Cd4, Cd8a, Cd8b1, MmeをターゲットにしてStem Cell PCR Array(GIAGEN社)にてその変化を解析する。
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