研究課題/領域番号 |
24593174
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研究機関 | 鶴見大学 |
研究代表者 |
野村 義明 鶴見大学, 歯学部, 准教授 (90350587)
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研究分担者 |
下田 信治 鶴見大学, 歯学部, 教授 (30139620)
花田 信弘 鶴見大学, 歯学部, 教授 (70180916)
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キーワード | 歯周病 / 石灰化 / 生活習慣病 |
研究概要 |
歯周病の大きな原因の一つとして、歯石の沈着がある歯周病に対する保険診療の基本はプラークおよび歯石の除去である。しかし、現在でも歯石形成のメカニズムは明らかではない。近年の研究の進歩により、歯周病は喫煙習慣、肥満、糖尿病との関わりから生活習慣病としても位置づけられている。特に、歯周病により歯原性菌血症が惹起されることから、歯周病と動脈硬化の原因である酸化LDLとの関わりが注目されるようになってきた。本研究課題では、歯石形成に酸化LDLがどのように関わるかを人工歯石形成の系により検討を行うことである。 平成24年度ではFlow Cellによる人工歯石形成の系の確立を目標とし、反応液とその濃度、pH、および作用時間の検討を行った。平成25年度では平成24年度に確立した系を使用し、電子顕微鏡により結晶構造を観察の結果、酸化LDL、およびLDLを含む反応系では、HDLを含む反応系とは明らかに異なる結晶構造を観察することができた。さらにその結晶構造を透過型電子顕微鏡でも観察を行った。その結果、酸化LDLを含む反応系ではLDL、HDLを含む反応系とは異なる結晶構造を示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
平成26年度の目標は人工歯石形成の系によって形成された結晶の成分と実際の歯石の成分との比較である。歯石の構成成分はカルシウムとリンであり、この2つの成分の比率を比較することにより、結晶の歯石との類似性を検討することができる。現在の時点ですでにこの系を確立しており、LDLと脂質成分を含まないコントロールとでは、カルシウムとリンの比率が大きく異なることを確認している。今後、実際の歯石との比較により、LDLの歯石形成への関与がより明確になるものと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
前述のように平成26年度の目標は人工歯石形成の系によって形成された結晶の成分と実際の歯石の成分との比較である。現在すでにこの実験系を確立していることから、脂質成分としてLDL、HDLと酸化LDLの結晶形成への影響を比較検討する。さらに可能な限り多数の歯石の臨床サンプルを検討することにより、酸化LDLの歯石形成への関与を明らかにしたい。
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