研究課題/領域番号 |
24593185
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
布施 淳子 山形大学, 医学部, 教授 (20261711)
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キーワード | 医療安全教育 / コンピテンシー / 中小規模病院 / 医療安全管理者 / リスクマネジメント |
研究概要 |
2013年、全国の20~99床規模の病院に対して看護職者への医療安全教育の実態について調査を行った。回収は141施設であった。調査内容は昨年度実施したものと同様とした。 結果は以下の通りである。平均病床数は61.9±21.7床、開設者は医療法人34.1%、公的医療機関16.8%、他の順であった。付属の教育機関のある施設は3.8%であった。平均看護師数は33.43±20.7、准看護師は10.3±6.6であった。 病院独自の教育目標の設定率は30.6%であった。49項目の医療安全教育目標の達成状況を4段階評定で3.0以上を示したものは、19項目であった。得点が高い順に示すと、「血液製剤を適切に請求・受領・保管する3.43±.60)」「薬剤を適切に請求・受領・保管する(3.37±.64)」「守秘義務を厳守しプライバシーに配慮する(3.27±.70)」「褥瘡管理技術の安全対策ができる(3.23±.71)」「看護用品・衛生機材材料の整備・点検を行う(3.23±.69)」「インシデント事例や事故事例の報告を速やかに行う(3.21±.72)」等であった。得点の低い項目は順に、「自己評価及び他者評価を踏まえた自己の学習課題を見つける(2.47±.70)」「課題の解決に向けて必要な情報を収集し解決に向けて行動する(2.57±.70)」「学習の成果を自らの看護実践に活用する(2.64±.67)」等であった。今後、これらの構造について分析を進める。 前年度の成果に関して国内外の学会で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は対象病院を20床から99床までの範囲として調査を実施できた。数量データの分析まで進んでいる。また、昨年度行った調査結果を国内外の学会で発表することができた。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は最終年度となる。昨年度実施した質的データの分析を進めるとともに、2回に分けて実施した内容を統合して中小規模病院の医療安全教育の実態について分析を進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究が進展し研究成果発表のため、前倒し請求を行ったが、国際レートの換算や旅費の算出などの微調整が入り、少額の余剰となった。 次年度の向けての学会活動費として使用する計画である。
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