研究課題/領域番号 |
24593192
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
長谷川 智子 福井大学, 医学部, 教授 (60303369)
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研究分担者 |
上原 佳子 福井大学, 医学部, 准教授 (50297404)
佐々木 百恵 福井大学, 医学部, 助教 (00422668)
北野 華奈恵 福井大学, 医学部, 助教 (60509298)
礪波 利圭 福井大学, 医学部, 助教 (10554545)
出村 佳美 福井大学, 医学部, 助教 (30446166)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 看護診断 / 看護教育 / 看護過程 / 診断能力 |
研究実績の概要 |
本研究では、看護診断過程の能力を包括的に育成するプログラムの妥当性と効果をさらに検証し、より質の高い教育プログラムを構築するとともに、的確な看護診断によってもたらされる看護介入とそのアウトカムを検証することを目的に研究を進めている。 現在までに、複数の施設において、看護診断指標、関連因子・リスク因子、診断名の判断能力の育成のための教育介入を継続的に行ってきた。その結果、看護診断に関する知識の提供だけではなく、実際に体験した事例をグループで検討し、看護診断の正確性について討論することが有効であることが明らかとなった。 また、看護師の看護過程展開における遂行状況と意識に着目し、パートナーシップ・マインドとの関連を明らかにする目的で調査を行った結果、パートナーシップ・マインドと看護過程遂行状況の間には弱い正の相関がみられた。また、パートナーシップ・マインドと看護過程展開がPNSにより楽になったと感じる意識の間にはやや強い正の相関がみられた。これにより、PNSにおけるパートナーシップ・マインドの成熟により、看護過程遂行の向上と看護過程展開が楽になったと感じる精神的負担感の変化が期待でき、安全で質の高い看護の提供にも貢献しうることが示唆された。 周手術期の分野でも看護過程の展開と看護診断が行われているが、教育・研究はあまり進んでいるとはいえない。本研究では、周手術期における看護診断の特徴を明らかにし、包括的な教育プログラムについても検討した。周手術期における看護では、対象者の個別性よりも術式や体位からくる様々な身体的問題やそのリスクに注目した看護診断が多かった。今後は、患者の個別性を重視した精神・心理的問題にも着目し、アセスメントおよび診断ができる教育が必要であることが明らかとなった。
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