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2012 年度 実施状況報告書

起立を支える援助プログラムの確立-下腿周囲径に着目して-

研究課題

研究課題/領域番号 24593195
研究種目

基盤研究(C)

研究機関名古屋大学

研究代表者

永谷 幸子  名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90452200)

研究分担者 小林 宏光  石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (20225535)
藤本 悦子  名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00107947)
林 久恵  星城大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (80444404)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード起立性低血圧 / 早期離床 / 近赤外線分光法 / 心拍変動 / 下腿周囲径
研究概要

本研究の狙いは起立の援助が必要な患者に対し、血圧を低下させない援助プログラムを開発することである。平成24年度の目標は、起立性低血圧や離床の援助方法に関する国内外の論文を検討することと、起立をする前にどのような介入を付加すると患者の循環動態を維持することができるか確認することであった。
今年度は、まず若年者を対象としてプレテストを実施した。その結果、足関節の自動運動を実施した場合、運動に伴って前額部の酸素化ヘモグロビンが上昇することが明らかとなった。このことより、足関節の運動を行うと下肢に貯留した静脈血の駆出が促進され、前額部の血流を増加させる効果があることが示唆された。この結果を踏まえ、倫理審査委員会の承認を得た後、地域在住高齢者10名(平均年齢72.27歳)に対して実験を行った。循環動態については、心電図、血圧、および、赤外線酸素モニタ装置を用いて、酸素化ヘモグロビンおよび脱酸素化ヘモグロビン変化量を連続的に測定した(前額部)。安静時の各種データを収集し、介入は足関節の運動(自動・他動)、手関節の運動(自動・他動)を組み合わせて実施した。
地域在住高齢者を対象とした実験では、4つの介入のうち、足関節の自動運動を行った場合において酸素化ヘモグロビンが変化する傾向があったものの、介入に伴う有意な差を認めるにはいたらなかった。今年度の実験結果を受けて、現在、介入方法の調節を行うとともに、研究参加者の背景に基づいて実験結果の分析を重ねている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成24年度の最も大きな課題であった、足関節の運動を行った場合の循環動態の変化について、地域在住高齢者を対象に検討することができた。この点から、今年度の目的がおおむね達成できたと考えている。

今後の研究の推進方策

平成24年度の結果から、地域在住高齢者の場合、安静時の酸素化ヘモグロビン、脱酸素化ヘモグロビンのプラトーを得ることが困難かつ重要であることがわかった。この点については近赤外線分光法の専門家から意見を聞き、実験方法の修正を行う必要があると考えている。加えて、今後、足関節の運動以外の介入方法についても検討を重ねる予定である。

次年度の研究費の使用計画

引き続きデータ収集を行うため、研究協力者の謝金として研究費を使用する。また、研究打ち合わせ情報収集、研究発表のために旅費を使用する。赤外線酸素モニタNIRO-120の受光プローブを購入する。その他、電極等、研究に伴う消耗品を購入する。

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公開日: 2014-07-24  

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