研究課題/領域番号 |
24593199
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
原田 博子 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40579421)
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研究分担者 |
長家 智子 佐賀大学, 医学部, 教授 (70207976)
道面 千恵子 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80363357)
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キーワード | 薬剤等の管理 / 医療安全 / 教育プログラム / RCA / KYT / FMEA / 5R / 5S |
研究概要 |
25年度は、3つの計画を予定していた。まず、第1点は、「医療事故事例の中から薬剤等の管理に関する事故報告事例を調べる。公表されている事故事例を医薬品の安全に関連した内容について、医療法の改正が行われた平成19年度から平成23年度までの5年間を調査するとしていた。」公開されている医療事故のうち、基礎教育課程にて必要と考える5Rに関する62事例を取り上げて分析した。分析方法は、医療安全を専門としているベテラン看護師とブルームの教育目標のタキソノミーに基づいて実施した。その結果を26年度の教育プログラムの開発に活用する予定にしている。第2点は、「一の計画で導き出した分析結果をもとに、ルートコースアナルシス(RCA)にて分析するとしていた。」4年次後期と2年次後期にそれぞれ異なる事例のRCAを授業にて実施した。4年次の学生の事例では、学生がすべての事故のプロセスに基づいてなぜなぜ分析をすることは困難であった。その理由として、授業における目標設定が不明確であったことがあげられる。しかし、2年次の学生では、医療安全の科目において重視したヒューマンエラーの根本原因である5Rを行わなかった事例に限定したため、学生はすべてのプロセスにおいてなぜなぜ分析ができ、ヒューマンエラーを防ぐための5Rの重要性に気づくことができていた。第3点は、「分析結果からどのような教育ニーズがあるか分析する。結果は学会発表するとしていた。」分析結果から、基礎看護教育課程における薬剤に関する安全では、まず基本原則を明確に提示して守ることの重要性を身に付けさせることが大切だということが再確認された。この結果を26年度開催される看護教育学学会で発表する予定としている。計画した以外にも学会等の医療安全に関する研修に参加し、新しい教育プログラムの方法を学び来年度の教育プログラムに活用する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画した内容以外にも26年度の計画を見据えて、情報収集や海外文献検索等行っている。さらに、この研究の重要性がますます認識できたため、さらにこの研究を他職種と発展させていきたいという予定を考えている。研究の着実な進捗と同時に、研究の更なる発展を視野に入れて研究を行っている。しかし、研究計画第3において、事故事例分析を実施した結果を医師・薬剤師・看護師チームで行うとしていたが、その日程が年度末になり先方の予定が取れないため平成26年度に残すこととなったため、区分を2とした。
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今後の研究の推進方策 |
まず25年度に実施できなかった医師・薬剤師・看護師との多角的な視野での分析について早急に実施する予定にしている。さらに、最後の年度の研究を推進するには、臨床看護師の意見を参考にしたいため、追加した計画を立案したいと考えている。また、現在までの達成度にも記載したが、薬剤等の管理については、看護師だけではそのプログラムの充実を図るには限界があるため、他施設共同研究を視野に入れて次の研究計画を検討したいと考えている。
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次年度の研究費の使用計画 |
残った経費は、25年度に、医師・薬剤師・看護師との多角的な視野での薬剤に関する事故事例分析を実施に使用する旅費の予定にしていました。しかし、その前段階として実施する看護学生との事故事例分析の実施が年度末になってしまったため、予定通り年度内に実施することができませんでした。 25年度末に、看護学生と実施した事故事例分析の結果を評価することができましたので、それをもとに26年度に入り早急に、医師・薬剤師・看護師との多角的な視野での薬剤に関する事故事例分析を実施したいと考えています。医薬品に対する安全を専門的に行っておられる方が山口大学医学部におられるため、そちらへ伺う旅費を予定しています。
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