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2013 年度 実施状況報告書

現象学的看護研究の教育方法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 24593231
研究機関神戸市看護大学

研究代表者

松葉 祥一  神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (00295768)

研究分担者 西村 ユミ  首都大学東京, その他の研究科, 教授 (00257271)
グレッグ 美鈴  神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (60326105)
村上 靖彦  大阪大学, その他の研究科, 准教授 (30328679)
本間 直樹  大阪大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (90303990)
三浦 藍  梅花女子大学, 看護学部, 講師 (10438252)
北尾 良太  千里金蘭大学, 看護学部, 助教 (30505095)
キーワード現象学 / 看護研究 / 教育方法 / 質的研究 / 解釈学
研究概要

国内外で看護の現象学的研究を実践している看護学研究者や、他の領域での現象学研究を行っている研究者、および現象学者を招いて共同討議を行った。また現象学的看護研究の相談窓口を設置し、大学院生や研究者の研究上の疑問に答えることによって、教育方法の蓄積を行った。
第1回研究会は、平成25年6月2日(日)、首都大学東京、荒川キャンパスで行い、西村ユミ(首都大学東京)による「現象学的研究『実践編』 看護の視点を編成する」と、グレッグ美鈴(神戸市看護大学)による「現象学的研究方法ー私の経験ー」の発表および指導中の大学院生の研究上の疑問に答えた。
第2回研究会は、平成26年1月12日(日)、首都大学東京秋葉原サテライトキャンパスで行い、事務局会議および本間さんの原稿の検討を行った他、屋良朝彦(長野県立看護大学)「看護倫理の意思決定論におけるコンフリクト・レゾリューション・モデル」、および和久紀子(首都大学東京大学院)「婦人科がん手術後の排尿障害の経験の探究」の発表にもとづいて議論を行った。
また、平成25年8月に、フランスのアジャクシオで開かれた他領域における現象学研究についての研究会に出席し、各国の研究者と意見を交わした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究は、看護学領域の研究者と哲学領域の研究者が協力して、現象学的看護研究の教育方法の確立を目指すものである。先行研究で明らかになったことは、現象学的研究の場合、研究そのものに伴走しながらでなければ難しいこと、ただいくつかの指導例を蓄積しておいて事前あるいは解釈中に読むことによって参考にすることはできること、また評価の基準を大枠でよいから決めておく必要があることであった。
そこで本研究では、(1)国内外で看護の現象学的研究を実践している看護学研究者や、他の領域での現象学研究を行っている研究者、および現象学者を招いて共同討議を行う。(2)現象学的看護研究の相談窓口を設置し、大学院生や研究者の研究上の疑問に答えることによって、教育方法の蓄積を行う。これらについては、順調に推移し、最終的な目標である(3)現象学的研究方法のための教育プログラムを策定し、一つのモデルとして提案することについても、医学書院より、本科研のメンバーによる『現象学的看護研究の理論と実際(仮題)』として、2015年度中に発行する予定である。また、2015年度に予定している総括のシンポジウムについても、準備が進んでいる。(1)国内外で看護の現象学的研究を実践している看護学研究者や、他の領域での現象学研究を行っている研究者、および現象学者を招いて共同討議を行う。(2)現象学的看護研究の相談窓口を設置し、大学院生や研究者の研究上の疑問に答えることによって、教育方法の蓄積を行う。これらについては、順調に推移し、最終的な目標である(3)現象学的研究方法のための教育プログラムを策定し、一つのモデルとして提案することについても、平成26年度中に書籍の形で、成果を発行する予定である。また、平成26年度に予定している総括のシンポジウムについても、順調に準備が進んでいる。

今後の研究の推進方策

(1)現象学的看護研究の方法論の探求については、引き続き、国内外で現象学研究を実践している看護学研究者や、リハビリテーション学者、医学研究者など医療・介護関連の研究者のほか、現象学的研究方法を採用している心理学者、社会学者、教育学者、および現象学者を招聘し、教育方法について共同討議を行う。
(2)現象学的看護研究の教育方法の探求についても、引き続き、現象学的看護研究を実践しようとする大学院生、研究者をサポートするとともに、その教育・指導の記録を蓄積していく。
(3)最終目的である、現象学的研究方法のための教育プログラムを策定し、一つのモデルとして提案するために、医学書院より、本科研のメンバーによる『現象学的看護研究の理論と実際(仮題)』として、平成26年度中に発行する予定である。また、平成26年度に予定している総括のシンポジウムについても、準備が進んでいる。

次年度の研究費の使用計画

最終平成26年度に予定しているシンポジウムに、想定以上の費用がかかることが判明したため、平成25年度分の事務費等を一部削減して、翌年度に回すことにした。
最終平成26年度に予定しているシンポジウムに、使用する。

  • 研究成果

    (18件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (12件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 2件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] 研究にとっての〈現実〉(前編)―看護における質的研究の前提と正当性・7,看護研究2014

    • 著者名/発表者名
      家高洋
    • 雑誌名

      看護研究

      巻: 47(1) ページ: 62-73

  • [雑誌論文] 現象学者は普遍的真理の夢を見るか──メルロ=ポンティの「事実的普遍性」2013

    • 著者名/発表者名
      松葉祥一
    • 雑誌名

      現代思想

      巻: 41(11) ページ: 137-151

  • [雑誌論文] 透析室における「見える」もの : 看護師の語りの現象学的分析2013

    • 著者名/発表者名
      村上靖彦
    • 雑誌名

      大阪大学大学院人間科学研究科紀要

      巻: 39 ページ: 293-314

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ローカルでオルタナティブなプラットフォーム : 助産師Eさんと現象学的倫理学 (特集 看護のチカラ : "未来"にかかわるケアのかたち)2013

    • 著者名/発表者名
      村上靖彦
    • 雑誌名

      現代思想

      巻: 41(11) ページ: 152-165

  • [雑誌論文] 質的研究の前提と主題は何か―看護における質的研究の前提と正当性・12013

    • 著者名/発表者名
      家高洋
    • 雑誌名

      看護研究

      巻: 46(1) ページ: 90-103

  • [雑誌論文] 質的研究の前提と主題は何か―看護における質的研究の前提と正当性・22013

    • 著者名/発表者名
      家高洋
    • 雑誌名

      看護研究

      巻: 46(2) ページ: 216-225

  • [雑誌論文] ガダマーについて~看護研究におけるその意義―看護における質的研究の前提と正当性・32013

    • 著者名/発表者名
      家高洋
    • 雑誌名

      看護研究

      巻: 46(3) ページ: 336-346

  • [雑誌論文] 実践の知について~看護研究におけるその基本的な枠組み―看護における質的研究の前提と正当性・42013

    • 著者名/発表者名
      家高洋
    • 雑誌名

      看護研究

      巻: 46(5) ページ: 520-529

  • [雑誌論文] 看護研究におけるケースの知の意義(前編)―看護における質的研究の前提と正当性・52013

    • 著者名/発表者名
      家高洋
    • 雑誌名

      看護研究

      巻: 46(6) ページ: 620-628

  • [雑誌論文] 看護研究におけるケースの知の意義(後編)―看護における質的研究の前提と正当性・62013

    • 著者名/発表者名
      家高洋
    • 雑誌名

      看護研究

      巻: 46(7) ページ: 728-739

  • [雑誌論文] 研究にとっての〈現実〉(後編)―看護における質的研究の前提と正当性・8,看護研究2013

    • 著者名/発表者名
      家高洋
    • 雑誌名

      看護研究

      巻: 47(2) ページ: 156-1167

  • [雑誌論文] 回復期リハビリテーション脳卒中者が語る病い経験に関する研究-医療者との関わりから”後から病いがわかっていくこと-2013

    • 著者名/発表者名
      北尾良太ほか
    • 雑誌名

      日本看護研究学会誌

      巻: 36(1) ページ: 123-133

    • 査読あり
  • [学会発表] 病棟の実践を身体化する構造――新人看護師の経験に注目して

    • 著者名/発表者名
      西村ユミ
    • 学会等名
      第23回日本保健科学学会学術集会
    • 発表場所
      首都大学東京
  • [学会発表] 医療実践における患者理解

    • 著者名/発表者名
      西村ユミ
    • 学会等名
      第45回日本医学教育学会大会
    • 発表場所
      千葉大学
    • 招待講演
  • [学会発表] 現象学的看護研究の可能性

    • 著者名/発表者名
      松葉祥一
    • 学会等名
      和歌山県立医科大学保健看護学会
    • 発表場所
      和歌山県立大学
    • 招待講演
  • [図書] 質的心理学ハンドブック2013

    • 著者名/発表者名
      やまだようこ・麻生武・サトウタツヤ・能智正博・秋田喜代美・矢守克也(編) 西村ユミ
    • 総ページ数
      583
    • 出版者
      新曜社
  • [図書] スティル・ライヴズ──脊椎損傷と共に生きる人々の語り2013

    • 著者名/発表者名
      ジョナサン・コール/河野哲也・松葉祥一(監訳)
    • 総ページ数
      450
    • 出版者
      法政大学出版
  • [図書] メルロ=ポンティの空間論2013

    • 著者名/発表者名
      家高洋
    • 総ページ数
      258
    • 出版者
      大阪大学出版会

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公開日: 2015-05-28  

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