本研究は、看護実践における「安楽」を理論化し検証することを目的とした。 文献検討から概念分析された安楽な看護及び実践のプロセスとしての安楽なケアの3類型をコアとする理論を検証対象とした。質的研究は、臨床看護師9名に半構成的面接法を行い、量的研究では安楽な看護の構成要素から質問項目を作成し、臨床看護師を対象に質問紙調査を行った(2,705件回収)。本研究の結果、安楽の定義『精神的身体的に苦痛がない』に96.2%が「そう思う」と回答し、安楽なケアの3類型は9割以上の看護師が実践していた。検証を試みた理論の構成要素はおおむね肯定され、安楽な看護実践の理論化が可能であることが示唆された。
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