研究課題/領域番号 |
24593257
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京有明医療大学 |
研究代表者 |
金井パック 雅子 東京有明医療大学, 看護学部, 教授 (50204532)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | リーダー / リーダーシップ / ナースマネージャー / 戦略 |
研究概要 |
リーダーシップの概念分析を行うため、リーダーシップに関する書籍および研究論文、大学のリーダーシップ科目において使われているテキストおよびシラバスから主要概念を抽出した。また、海外の有識者へのヒアリングを実施した。ヒアリング対象は、ペンシルベニア大学附属病院Chief Nurse Executive(CNE) である Dr. Victoria Rich、同病院のnurse manager 3名、Clinical Nurse Specialist(CNS) 1名である。特にnurse managers からは、部署のmanager として、head nurse とnurse manager の概念の相違、リーダーシップのとり方について伺うことができた。ペンシルベニア大学附属病院看護部組織の大変ユニークなところは、各部署において、nurse manager と clinical nurse specialist がそれぞれ配置されていることである。これにより、staff nurses のマネジメントは、nurse manager が行い、患者のケアに関する事項は、CNSがスーパーバイズするという役割分担の仕組みが確立している。 CGFNSのCEOであるDr. Frank Shaffer へのヒアリングも実施した。全米組織であるCGFNSのリーダーとして、リーダーシップのあり方、主要概念について伺うことができた。 国内の有識者へのヒアリングは、2名を対象に行った。いずれも体験をベースとして、リーダーとしての基本姿勢、資質、リーダーシップとは何かについて伺うことができ、主要概念としては、先を読むこと、外部環境の変化への対応などが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
国外の大学のテキストや書籍に関しては、さらに収集可能である。また国内の有識者へのヒアリングに関しては、当初予定していた方々すべてがまだ終わっていない。これは、先方とのスケジュール調整が困難なゆえんである。理由は、その領域での著名人たちであるので、予定がすでに入っていたり、変更を余儀なくされることである。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度ヒアリングを予定していた国内の有識者へのヒアリングを達成させること、ならびに国外の大学で使われているリーダーシップに関するテキスト、経営学におけるリーダーシップの文献をさらに収集することを予定している。これらにより、計画していたリーダーシップの概念分析を充実させる予定である。 これらをベースとして、中範囲理論としての、リーダーシップの概念構築を図る。この概念構築のプロセスにおいては、理論構築に学識の高い米国およびカナダの看護研究者のアドバイスを受ける。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度予定していたヒアリングがすべて終わっていないため、当初の予算を活用してヒアリングを行う。さらに理論構築に関して、米国およびカナダの研究者からのアドバイスを受けるにあたり、その渡航費用への補填とする。昨今の外貨両替レート変動により、渡航費用がかさむことが予測される。
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