研究課題/領域番号 |
24593268
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研究機関 | 甲南女子大学 |
研究代表者 |
吾妻 知美 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (90295387)
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研究分担者 |
青木 香保里 愛知教育大学, 教育学部, 准教授 (00258683)
桝田 聖子 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 講師 (10454729)
鈴木 英子 国際医療福祉大学, その他の研究科, 教授 (20299879)
齋藤 深雪 山形大学, 医学部, 准教授 (30333983)
荒井 眞一 札幌大谷大学, 社会学部, 准教授 (80552877)
江口 秀子 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 講師 (90512343)
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キーワード | 看護実践能力 / アサーティブネス / フィジカルアセスメント / 倫理観 / 生活機能評価尺度 |
研究概要 |
本研究は、看護実践の基盤となる能力を【倫理観】【アサーティブネス】【看護基本技術実践能力】【看護過程展開能力】【フィジカルアセスメント実践能力】と規定し、これらの能力それぞれについて、学生自身が日常生活において活用できる自己学習支援プログラムを開発することである。 【倫理観】については、2年次後期の基礎看護学実習前の授業『看護理論』の中でケアリングについて教授した。さらに授業『看護過程』において倫理的配慮を考えることのできる事例を用いた演習を行うことで、初学者に対する倫理観の育成を目指した。この評価については、基礎看護学実習においてケアリング(倫理的実践)が実践できたかどうかという視点から実習終了後のレポートを分析することで基礎看護学実習終了後の学生のケアリングの理解と実践状況の評価を試みた。【アサーティブネス】については、看護学科の1年生と2年生の学生、理学療法学科の1年生の学生、看護専門学校の1年、2年、3年生の学生についてJ-RASを用いたアサーティブネスの実態調査を行った。次年度はそれぞれの背景の違いによる得点の比較を分析する予定である。【看護基本技術実践能力】については、基本技術実践能力を評価するために、生活機能評価尺度(ICF)を活用した「看護学生用生活機能評価尺度」を作成した。この尺度は、活動に関する18項目と参加に関する24項目の計42項目から構成している。今後はその妥当性と信頼性を検討した。今後は、対象者を増やし、尺度の信頼性と妥当性を高めていく予定である。【フィジカルアセスメント実践能力】については、2年次の基礎看護学実習後、4年次の総合実習後におけるフィジカルアセスメントの実践の現状について調査した。今後は両者を比較し、フィジカルアセスメントの実践を促進する要因、阻害する要因を検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
【倫理観】【アサーティブネス】【看護基本技術実践能力】【看護過程展開能力】【フィジカルアセスメント実践能力】それぞれについての評価方法は検討することができ、結果の公表も進んでいる。しかし、当初予定していたアサーティブネス・トレーニングは実施できていないため次年度にプログラムの作成と実施を行う予定である。したがって、計画は概ね順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
【倫理観】については基礎看護学実習においてケアリング(倫理的実践)が実践できたかどうかという視点から実習終了後のレポートを分析した。次年度は研究成果の公表を行う。【アサーティブネス】については、看護学科の1年生と2年生、理学療法学科1年生、看護専門学校の1年、2年、3年生についてJ-RASを用いた調査得点の比較を分析およびアサーティブネス・トレーニングプログラムの作成およびトレーニングを実施する。【看護基本技術実践能力】については、「看護学生用生活機能評価尺度」を用いた調査を実施し、尺度の信頼性と妥当性を高めていく。【フィジカルアセスメント実践能力】については、2年次の基礎看護学実習後、4年次の総合実習後におけるフィジカルアセスメントの実践の現状について調査結果を比較し、フィジカルアセスメント実践を促進する要因、阻害する要因を検討していく。さらに、これらの総括を行い、看護実践能力の基盤となる能力の検討および、自己学習プログラムの作成と公開を目指す。
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次年度の研究費の使用計画 |
データ入力を行う人件費に使用予定であったが、データが集まるのが年度末ぎりぎりになってしまったたための差額である。 データ入力の人件費とする予定である。
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