研究課題/領域番号 |
24593283
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
紙野 雪香 (今井 雪香) 大阪府立大学, 看護学部, 准教授 (10294240)
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研究分担者 |
森岡 正芳 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (60166387)
福田 敦子 神戸大学, 保健学研究科, 講師 (80294239)
大野 由美子 大阪大学, 医学部附属病院, 専門看護師 (40626561)
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キーワード | 中堅看護師 / キャリア形成 / ナラティヴ / 看護教育 |
研究概要 |
本研究は、中堅看護師(現場の実務リーダーを担い、管理職に従事していない看護師)のキャリア形成プログラムの開発を行う介入研究であり、次の2点を目的とする。 1.ナラティヴ・アプローチによる中堅看護師のキャリア形成の具体的な内容と指針を明らかにする。 2.ナラティヴ・アプローチによる中堅看護師のキャリア形成プログラムの成果と限界を明らかにする。 ここでいう中堅看護師のキャリア形成の指針は、“私の看護実践”に意味が生まれそれを重視することと、“私らしい看護実践像”の言語化により主体感覚を持って未来を志向することである。 これらの目的を達成するために、平成25年度は、まず、第2段階【フィールドにおけるプログラムの実施と分析】のうち、対象者の個々のデータを質的に分析を行った。分析する際には、研究者と対象者の相互作用をデータに含みながら、①関係性②文脈③生成された意味④変化プロセスに着目した。 第2段階の分析結果をもとに、第3段階【プログラムの公表と応用可能性の検証】を行った。A県看護協会、A県にあるB病院と協働し、B病院において出張シンポジウムを開催した。シンポジウムには50名ほどが参加した。研究者や登壇者が、各臨床現場に出向くことで聴講者を現場から切り離さず、体験型でナラティヴ・アプローチの知見を公表することに大いに貢献できた。平成26年度は、引き続き第3段階(別の臨床現場で出張シンポジウム)と第4段階を実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、次の2点を目的とする。 1.ナラティヴ・アプローチによる中堅看護師のキャリア形成の具体的な内容と指針を明らかにする。 2.ナラティヴ・アプローチによる中堅看護師のキャリア形成プログラムの成果と限界を明らかにする。 この目的を達成するために、平成24年度から26年度の間に、第1段階【キャリア形成プログラムの枠組みの検討】、第2段階【フィールドにおけるプログラムの実施と分析】、第3段階【プログラムの公表と応用可能性の検証】、第4段階【キャリア形成プログラムの内容および指針についてまとめる】の手順を踏む。 現在までに、第1段階【キャリア形成プログラムの枠組みの検討】、第2段階【フィールドにおけるプログラムの実施と分析】および第3段階【プログラムの公表と応用可能性の検証】までをすでに終えている。 平成26年度は、引き続き、第3段階【プログラムの公表と応用可能性の検証】の国内のある施設での「出張シンポジウム」を実施する。また関連学会での発表も予定している。それらを経て、第4段階【キャリア形成プログラムの内容および指針についてまとめる】に着手していく。以上のことから、当初の計画通り、順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度は、引き続き、第3段階【プログラムの公表と応用可能性の検証】を行う。関連学会での発表や投稿の準備に加えて、特に本研究では、国内の臨床現場で「出張シンポジウム」を開催することをその特徴とする。これは、研究者や登壇者が、聴講者の皆さんが生活する、働く場に赴くことで、何かを教える―教えられる関係性から、相手を知ろうとする―相手に伝えようとする関係性への変化を目的のひとつとしている。平成25年度にA県で行った「出張シンポジウム」では、この目的が達成され、有意義なシンポジウムの開催に至った。 平成26年度も「出張シンポジウム」の開催場所は決定しているため、昨年度の成功を丁寧に分析して臨むこととする。また開催地ごとの語りの相違にも着目していく。 それらを丁寧に分析した上で、第4段階【キャリア形成プログラムの内容および指針についてまとめる】に着手していく。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究代表者の所属先変更なども関連し、研究成果公表のためのホームページの開設が遅れているため、研究費に未使用額が生じている。 平成26年度は、分析に伴う研究分担者会議の交通費、分析を深めるための資料収集旅費および資料代金、「出張シンポジウム」の旅費・講師謝金、学会発表への旅費などを主な出費とする。 未使用額は、平成26年度に繰り越すことで、ホームページの開設費用として活用していく予定である。
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