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2012 年度 実施状況報告書

乳がんサバイバーと家族員が生活の中で治療を継続するための相互支援モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 24593286
研究種目

基盤研究(C)

研究機関群馬大学

研究代表者

二渡 玉江  群馬大学, 保健学研究科, 教授 (00143206)

研究分担者 萩原 英子  群馬パース大学, 保健科学部, 講師 (40438776)
中西 陽子  群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 教授 (50258886)
広瀬 規代美  群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 准教授 (80258889)
堀越 政孝  群馬大学, 保健学研究科, 助教 (80451722)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード乳がん / 家族 / 関係性
研究概要

今年度は、①研究課題に関連した文献検討と②その結果をもとに、質的研究に向けた準備(倫理審査)を行った。①がんに罹患した患者と家族における関係性に関する文献の内容分析:2002年~2012年までに日本国内で掲載された、がん患者と家族の関係を示す40論文からがん罹患が両者の関係に及ぼす影響の認識について明らかにした。内容分析を行った結果,がん患者からみた家族との関係の内容として,【家族の思いや行動,存在から生ずる満ち足りた思い】【存在意義を実感する】【家族の思いを受けて前進する】【家族の思いに隔たりを感じる】【家族の態度や行動に対する満たされない思い】【家族との関係の変化に思いを巡らせる】【家族のことを気遣う】【家族内での役割遂行への願望と移行】の8つのカテゴリに分類された。また,家族からみたがん患者との関係の内容は,【患者を思いやり,支えたいと願う】【患者の存在意義を感じる】【患者の存在に支えられる】【患者を支えることが重荷になる】【患者への思いに葛藤する】【患者のための環境づくりをする】【患者の役割を代行する】の7つのカテゴリに分類された。患者と家族の間には感謝や愛情という強い思いがあり,それが相互作用することにより,関係が支えられていることが示唆された。反面,お互いの存在意義を実感するにも関わらず,気遣いや負担を感じることから関係が不安定なものになり得ることが明らかになった。②以上の文献検討および乳がん看護外来を担当しているがん看護専門看護師からの聞きとりを行い、面接調査に用いるインタビューガイドを作成した。さらに倫理審査申請を行い、乳がんサバイバーが生活を調整する中で家族(パートナー)と合意するプロセスの明確化するデータ収集に着手した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

今年度当初計画では、乳がんサバイバーと家族の関係性における合意プロセスを明らかにする目的で、修正版グラウンデッドセオリーアプローチを用いた質的研究を行い、「乳がんサバイバー・家族相互支援尺度(仮称)」の尺度構成項目を抽出する予定であった。しかし、質的研究を実施する前に文献検討を行い論文としてまとめたため、質的研究の調査が遅れてしまった。3月末時点で、倫理審査を終了し、何名かの対象者の同意も得られ、意欲的にデータ収集を行いたいと考えている。

今後の研究の推進方策

今年度は、質的調査を進めその結果をもとに、「乳がんサバイバー・家族相互支援尺度(仮称)」原案を作成する。さらに、専門家会議により原案の洗煉をはかる予定である。施設での調査が円滑に行えるよう、研究協力者との連携を図っていくことが重要である。
計画通りに進まない場合は、研究分担者と協議し、研究計画の見直しを図る。また、研究の精度を重視しながら、研究協力者との連絡・調整の機会を増やし、尺度作成に向けた適切な助言を受けることができるよう焦点を絞り依頼する努力を行っていく。

次年度の研究費の使用計画

「乳がんサバイバー・家族相互支援尺度(仮称)」原案の信頼性・妥当性の検討の際に必要な研究協力者との会議費用、面接内容の逐語録作成にかかる補助者の人件費・謝金が必要である。さらに、がん患者の看護、治療法などに関する最新の知見を得るために、図書購入費や文献複写にかかる費用、また、研究者の責務として研究結果を学術雑誌に投稿するための費用、翻訳代や別刷り費なども計上する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] がんに罹患した患者と家族における関係に関する文献内容の分析2012

    • 著者名/発表者名
      鈴木優子、堀越政孝、千田寛子、二渡玉江
    • 雑誌名

      群馬保健学紀要

      巻: 33 ページ: 47-57

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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